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【東京~京都はあり?】ボルボのEV「EX30」で500km走った〇と×。クルマは余裕、課題もある

【東京~京都はあり?】ボルボのEV「EX30」で500km走った〇と×。クルマは余裕、課題もある

ボルボ EX30 ※海外仕様

急速充電を利用する長旅は多少の“予習”が必要

今回の東京~京都ドライブにおいて「途中の急速充電は岡崎SAでしか行わなかった」というのは事実だが、実際は岡崎SAにおいて2回連続、急速充電を行っている。なぜならば岡崎SA下りには90kWの急速充電器がなく、50kWの設備で充電せざるを得なかったからだ。

50kWでの30分充電ではバッテリーが52%/推定航続距離230kmまでしか回復しなかった。それでも京都にはたどり着けたはずだが、念のため(自分の後ろで急速充電の順番を待つ人が皆無であることを確認したうえで)もう一度50kWのマシンにつないでプラス30分間充電し、「68%/301km」まで持っていったのだ。

>>ドイツ車にはない引き算的世界。EX30の北欧デザインをチェックする

もちろん各地の高速道路には90kWの急速充電器も一部に設置されており、「高速充電なび」というアプリを使って90kW充電器の所在と空き状況を確認し、それを効率的に使うこともできる。

だが「何事も予定どおりには進まない」というのが車旅の特徴であり、またそれが車旅の魅力でもある。それゆえ「毎回必ずちょうどいいタイミングで90kWの充電器が使える」ということはなく、また90kW充電器が単純に壊れていたり、先客がいたりという状況も普通に考えられる。そして到着先の宿には200Vの普通充電設備があることが望ましいが、これもすべての宿が備えているわけではなく、「あるけど、予約できなかった」というケースもあるだろう。

そうった現在の実情を考えると――これはボルボ EX30のせいではなくインフラのせいなのだが、「片道200kmはさておき、BEVによる500km級の長距離ドライブには少々の面倒くささも付きまとう」というのが率直な結論となる。

とはいえ、その面倒くささは「少々」でしかなく、決して「絶対的な何か」ではない。「少々の面倒くささで済むなら、自分はBEVを選ぶね」という人もいらっしゃろうし、「少しでも面倒なのはごめんだから、自分はICEを選ぶよ」という人もいるだろう。

このあたりは「どちらが正しいか?」という話ではなく、パワーユニット的な端境期においては、各自の好みや人生観、価値観などに応じて「お好きなほうを選べばいい」というだけの話である。

そういった意味で今回試乗したボルボ EX30は、“ある一定数の人”にとっては、素晴らしいロングツアラーであった。そこだけは、絶対に間違いない。

(終わり)

>>ソニー、アップル、シャオミ…ついにシャープも! 家電メーカーはなぜEVの開発にご執心なのか

【ボルボ EX30】

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(写真:ボルボ、編集部)

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