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911タルガ、走りの印象を詳細リポート!

リアが重くなった影響は?

ところで911タルガ、前記のようにカレラ4カブリオレのボディをベースにして成り立っているが、例のBピラーに加えて二重の合わせガラスを使ったリアウインドーや電動の開閉機構など、タルガ化のために加わった重量は決して少なくはない。結果、4Sの車重は1575kgと、カブリオレの40kg増し、クーペと比べると110kg増しになる。

その影響で、例えばPDK仕様タルガ4Sの0-100km/h加速は標準モードで4.6秒と、クーペより0.3秒、カブリオレより0.1秒遅くなっている。とはいえ、スロットルを深く踏み込んだ時の加速は実に胸のすくものだし、294km/hという最高速に不満を感じることもあり得ないだろう。というわけで、パフォーマンスはまったく充分、という印象を得た。

一方、110kgの重量増が主に後輪の周辺で発生し、しかもそれが比較的高いところにあるから、コーナリングには何らかの影響があると考えられる。ところが今回、試乗ルートにはこれといったワインディングが見当たらず、本気でコーナリングを攻めるチャンスがなかった。したがって、限界的な領域での話をすることはできないが、少なくとも路上を普通のペースで走る限り、リアが重くなった影響をコーナリングに感じることはなかった。

ところで、ここまでスタイリングについて触れてこなかったが、特に斜め後方から見た新型タルガのボディはスタイリッシュで、実に魅力的だといっていい。そこで、このデザインを担当したデザイナーのグラント・ラーソン氏と話をしてみたら、彼は356や912を所有するディープなエンスージアストなのだった。その彼の手になる、通常のクーペとは一味違うデザインと、半戸外的オープン空間。そのふたつが生み出す、並みの911とは違う独特の洒落っ気とプレミアム感が、新型タルガの大きな魅力なのは間違いない。

関連記事:911タルガに海外先行試乗。ルーフの動作は?

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