P ZERO×ハイパワーSUV、相性はいかに?
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
考えて見ればトンでもない時代になったと思う。なにしろ車重2.3トンで、全長4.9m近く、400馬力以上のエンジンを持つフルタイムAWDというワケのわからないSUVが登場する時代なのだ。それも台数限定のスペシャルモデルではない。BMWの普通のラインナップとして。
言わばウサイン・ボルトと室伏広治を足して2で割ったような存在で、今まででは、あり得ないクルマだ。逆にメチャクチャ速いが車重1トン以下のレーシングカーや、重いが時速100km程度しか出さないクロカン4WDの方が存在的にはよっぽどラクだと思う。なにしろ“軽くて速い、重くて遅い”は物理的には当たり前の現象なので。
果たしてそのシワ寄せがどこに行くかというとタイヤである。どんなにクルマが重くなってパワフルになってもタイヤ1本が接地する面積はせいぜいハガキ1枚分。多少太くすると広くはなるが倍になるわけではない。だから実際、X6のトップグレード、4.4リッターV8搭載の50iに乗るカービューの鬼編集長Kも「小沢さ~ん、なんかいいタイヤないですかねぇ。どうにも今のじゃなんか納得できなくって、グリップとか乗り心地とか…」と言ってきたわけだ。
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