新型ボルボV90とS90速攻試乗。新世代プラットフォーム採用の走りは?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:菊池 貴之
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シフトレバーの手前にある、ひねるタイプのスタータースイッチで始動すると、4気筒っぽいアイドリングの音と振動を感じる。走りだすと4気筒のネガはまったく目立たなくなるが、アイドリング時の上質感はマルチシリンダー車に一歩劣る。まあそのマルチシリンダー車だって、EVに比べれば(音はともかく)振動を感じるのだが。
XC90を見ればわかるように、ボルボは大きいクルマでも2リッターの4気筒エンジンを搭載する。彼らはそれ以上大きなエンジンはつくらないと決めている。足りないパワーはターボで補い(それがT5エンジン)、それでも足りなければスーパーチャージャーも加え(T6エンジン)、「もっと!」という声には電気モーターを追加してPHV(T8エンジン)に仕立てて対応する。合理的。
インスクリプションが積むT6エンジンは最高出力320ps/5700rpm、最大トルク40.8kgm/2200-5400rpmを発揮する。日本仕様のV90は1840kgあるが、過給器W掛けエンジンのトルクは十分以上で、V90をキビキビと走らせる。VWのツインチャージャー同様、ラグの少ないスーパーチャージャーが低速域を担っているのだろう、発進直後からグイグイとトルクの豊かさを感じる。トルクの豊かな回転域が広いのにATが8速も必要かどうかはわからないが、変速ショックはきわめて軽微で気づかない程度だ。エンジン音は印象に残っていないので、特筆すべき音質、音量ではなかったと思う。
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