今年でお別れ、VWブランドのアイコン的存在だったビートルにさよなら試乗
2019/02/05 07:00 carview! 写真:篠原 晃一
2019/02/05 07:00 carview! 写真:篠原 晃一
1999年に「ニュービートル」の名で日本での販売が始まり、2012年に現行型へとフルモデルチェンジされた「ザ・ビートル」。昨年9月に今夏での生産終了が米国で発表されましたが、日本でも年内の販売終了がすでに決まっています。現行ビートルはゴルフ6をベースにつくられてきましたが、ゴルフ7以降の各モデルに採用されるプラットフォームであるMQBベースではビートルをつくらない、という決断がくだされたのです。
現行ビートルの2012年から現在までの国内累計販売台数は約3万5000台(カブリオレを含む)と、決して売れていない訳ではないのですが、「2025年までに80種の電動車を投入する」という電動化の流れには抗えなかったということでしょうか。また最大の市場である米国での販売が振るわないのも一因と言えそうです。そんな中、今回はフォルクスワーゲン グループ ジャパンが「See You! The Beetleキャンペーン」の一環として設定した特別仕様車「ザ・ビートル マイスター」にさよなら試乗してきました。
ザ・ビートル マイスターは3グレードに設定されており、試乗車として用意されていたのは「ザ・ビートル デザイン」をベースに専用17インチアルミホイールやバイキセノンヘッドライト、パドルシフト、リアビューカメラなどが装着された「ザ・ビートル デザイン マイスター(車両価格:303万円)」でした。ちなみに他の2グレードは「ザ・ビートル Rライン マイスター(348万円)」、「ザ・ビートル 2.0 Rライン マイスター(397万円)」となっています。
久しぶりにじっくりと見たビートルは、ハバネロオレンジメタリックというボディ色も相まってか、独特の愛らしさとノスタルジーを感じさせる佇まい。室内はアナログメーターやインパネ周りのデザインにやや古さを感じますが、ビートルのキャラクターにはむしろ合っている印象です。
走り出して「あれ?」と思ったのはステアリングの重さ。数年前に試乗した際にはあまり気にならなかったのですが、あらためて乗ると特に低速域で若干の扱いづらさを感じます。ビートル購入者の半数は女性ドライバーということから考えるとここは少し意外でしたが、そのキャラクターの前では味わいにも感じられてしまうから不思議です。
エンジンは1.2L直4ターボで、最高出力105ps/最大トルク175Nmとスペック上はやや非力に思えますが、車両重量は1300kgと軽めですので街中の走行で気になることはありませんでした。ただ、キビキビと軽快に走らせるタイプではなく、ゆったりと走らせるシーンが似合うような挙動に感じられましたので、より力強い加速感を求められる方は1.4LターボのRライン マイスター、2.0Lターボの2.0 Rライン マイスターを試されることをオススメします。
年内でのビートル販売終了に加え、「トゥアレグ」の日本導入見送りもすでに決まっており、個性やインパクトをもったVWのアイコン的モデルが減りつつあることに寂しさを覚えますが、昨年10月に海外で発売されたスモールSUV「T-クロス」の早期導入や、電動プラットフォームのMEBを用いたビートルEV版での復活(!)にも期待したいと思います。
【 フォルクスワーゲン ザ・ビートルのその他の情報 】
フォルクスワーゲン ザ・ビートルの中古車一覧
フォルクスワーゲン ザ・ビートルのカタログ情報
フォルクスワーゲン ザ・ビートルの買取相場
華麗なるSUVクーペがさらに進化! インフィニティ「QX55」2023年モデル 約660万円から米で登場
【試乗】ルーテシアの潜在能力「全解放」!? 新登場のE-TECH HYBRIDモデルがべた褒め必至のデキだった
シトロエン『C4 X』、ファストバックとSUVの長所を融合…欧州発表
マツダ、コネクテッドサービスに新プラン 安全系機能を10年無料に 有料でリモコンエンジンスタートなども設定
マクラーレン、予算の危機でマシン開発作業に”ハンドブレーキ”「我々だけではないことを祈る」
もはや販売ランキングは「人気順」ではない! 5月の新車販売台数に見る「クルマが作れない」メーカーの苦悩
トヨタ、3代目プリウス 8669台をリコール…ハイブリッドシステムに不具合
輸入車最高レベルの低燃費 25.2km/L!ルノー ルーテシア「E-TECH」は329万円から
雨天時のウエット性能を左右するタイヤの状態を見極めよう~Weeklyメンテナンス~
なぜ大黒ふ頭に「ナンバー無し車」放置? 軽から高級車まで無惨な状況も! 長期間放置される理由とは
’22最新ヘルメットカタログ〈フルフェイス編 #1〉RX-7X/アストロGX/ラパイドネオ/AフォースRS etc.
パワーシートが選べない!? 半導体不足で輸入車の雄・メルセデスも深刻な“装備落ち”に襲われている
「シビック e:HEV」発売 価格は394万200円 販売計画台数月販300台
発表は10月、1000万円超えでも買う価値あり! 次期「BMW M2」はM3/M4譲りのシャシーや新ATで走りを大きく洗練させた
ホンダ、新型SUV「ZR-V」のティザーを予告。気になるボディサイズは?
国産ミニバンが苦手ならコレ! おしゃれMPV「シトロエン ベルランゴ」を詳しく解説
フォレスター「STI Sport」追加! この夏のマイチェンに合わせた新グレード
赤のくまどりにレーザーライトの目立ちまくりレーサー「M4CSL」にくぎ付け! 世界1000台、日本向けも瞬殺必至
愚直なまでに”マツダらしさ”を追い求めたCX-60。SUVでも”人馬一体“と”美“は表現できるのか
最新ゴルフ風デザインに変化! フォルクスワーゲン「ポロ」改良版発売
フリード改良&特別仕様車追加! シートヒーター標準装備など快適度アップ