テスラ モデル3に新しい「クルマという空間」の作り方を見た
掲載 更新 carview! 文:伊藤 梓/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:伊藤 梓/写真:篠原 晃一
走り出してみると、膨大なパワーがモーターから一気に放出されて、蹴飛ばされるような加速に「おっ」と思ったが、すぐに慣れてしまった。ここ最近、電気自動車やプラグインハイブリッド車に乗る機会が増えて、「モーターの加速って新しい!」という感覚が薄まってきた。
運転している最中は、ちょっと乗り心地が硬くてザラザラしているのが気になったり、ハンドリングは思ったより素直だけど他のプレミアムカーと比べちゃうとさすがに劣るかなぁと考えていた。でも、しばらくすると「こうやって評価するようなクルマだろうか?」と自分自身に疑問が湧いてくる。
タッチパネルを触ってあれこれやっていると、やはりこれまでのクルマとまったく違うものに触れる面白さがあるなと感じた。同乗していた編集者は「初めてiPhoneに触れたときのような気分」と言っていたが、言い得て妙だ。
パネルを触っていると「おもちゃ箱」というアイコンを見つけた。何だろうと思ってタッチしてみると、なんと「ブーブークッション」機能があるのを発見。これをオンにすると、ドライバーがボタンひとつでブーブークッションの音……つまりおならの音を鳴らすことができるという代物だ(しかもこの音は何種類も用意されている!)。
こんなくだらない機能で大の大人がふたりでゲラゲラ笑いながら遊びまくる。なんだか眉間にしわを寄せてクルマを評価することなんて、どうでもよくなってしまった。細かいことは色々あるが、クルマとしてちゃんと走っているのは間違いないじゃないか、と。
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