「ランクル70」が“早期生産終了”の噂は本当か。その可能性が低いと考えられる理由と、いまも手に入りづらい理由

トヨタ ランドクルーザー70

なぜ国内ではいまも入手困難なのか？

ランドクルーザー70が日本国内で入手困難とされる理由のひとつは、その主な販売先が海外市場にあることです。

特に、オーストラリア、中東、アフリカ、東南アジアといった地域では非常に高い人気を誇り、実用車としての強いニーズがあります。

たとえばオーストラリアでは、広大な土地と過酷な道路環境に対応できる耐久性が重視されており、ランドクルーザー70は農業や建設業、鉱山作業など多岐にわたる用途で活用されています。

こうした地域での需要が非常に強く、生産の多くが海外市場向けに振り分けられているのが実情です。

一方、日本国内では都市部を中心に車両のサイズや取り回しのよさ、燃費性能といった実用性が重視されるため、ランドクルーザー70は扱いにくいと感じるユーザーが多く見られます。

さらに、自動車重量税や自動車税などの税制面でも不利な点が多く、維持費がかさむことから敬遠される傾向も見られます。

加えて、日本ではアウトドアなどの「趣味のクルマ」として選ばれるケースが多いのに対し、海外では生活や業務に欠かせない「生活のためになくてはならない道具」として位置づけられており、需要の質にも違いがあります。

これらの事情が、ランドクルーザー70の日本市場での供給が制限される一因となっているのかもしれません。

（終わり）

（写真：トヨタ）