レガシィ08モデルに試乗 アウトバック25XTに注目
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:市 健治
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:市 健治
レガシィは、モデルイヤー方式で年次改良を加える開発手法を採用している。シリーズ4代目となる現行型から明確化された国産乗用車では珍しいスタイルだ。ちょうど丸5年が経過してモデル末期に入ったと思える08年型でも、その基本ルールはしっかり守られたようだ。
今回のトピックは、欧米などの海外では以前から存在した2.5リッターDOHCターボ搭載のアウトバック25XTと、運転支援システムEyeSight(アイサイト)の2点である。25XTは、スバル発売50周年記念車という位置づけで限定2000台の販売を予定。アイサイトは、ステレオカメラと3D画像処理エンジンを用いた運転支援システムで、25XTの限定販売台数にはその装着車が含まれている。
25XTの外観はそれほど大きく変わらず、ボンネットにインタークーラー用エアインテークが追加されたが、これはもうレガシィの…というよりスバルブランドのアイコンだ。これまでのフラット6の3.0Rや2.5iと並べても、違和感を覚えることはないだろう。
もちろん、細かく見れば全高が25mm低められ、タイヤもサイズは同じだがサマータイヤに履き替えられた。上質感を重視した3.0Rとはニュアンスの異なる、スバル党好みの走りが期待できるターボパワーに対応した結果だが、当然サスペンションにも専用チューニングが施された。減衰力やバネ定数とともにブッシュの最適化も実現。なかでもブッシュは毎年少しずつ改良が図られているが、今回はチューニングに手応えを感じていると開発陣は胸を張る。
乗って、まず「おっ!全然違うね」と感じたのはステアリングフィール。手応えがしっかりして、アウトバックにありがちだった曖昧で安定感を欠くハンドリングの印象は大幅な改善をみている。しっかりしたといってもいたずらに固めただけのセットアップとは違う。乗り心地についても落ち着きのある上質なタッチに仕上がっているのだ。
要素として決定的なのはタイヤだろうか。アウトバックは、これまで日本国内向けにもオールシーズンタイヤを基本としていた。メインマーケットの北米との共用を考えた合理的な判断だったが、さすがにそれは考え所に来たようだ。今回は25iも用意されていたので確認のために試してみると、良く整備されたターマック(舗装路)でのハンドリングと乗り心地のバランスには決定的とも言える実力差がある。
ヨコハマ製のオールシーズンタイヤ・ジオランダーとヨコハマコンチネンタル製のプレミアムコンフォート系夏タイヤ・アスペック(A349)。従来型から存在した25iと、25XTの走り評価の大半は、この装着タイヤによって決まっている。
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