【17位転落の衝撃】ホンダ「フィット」が売れていない? ライバルに大敗で“存在感が薄い”本当の理由とは
掲載 carview! 文:koensha 285
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販売が伸び悩んでいる理由はいくつか考えられる。まず挙げられるのは、商品性の“尖りのなさ”である。
現行フィット(4代目)は2020年に登場し、2モーター式ハイブリッド「e:HEV」や、シンプルで親しみやすいデザイン、視界の良いパッケージングなどを備えている。クルマとしての完成度は決して低くない。
しかし、ヤリスの「走りと燃費のバランス」、ノートの「電動感あふれる走り」と比べると、フィットには「明確なキャラクター」が見えにくい。また、「ベーシック」「ホーム」「RS」「クロスター」「リュクス」といったグレード展開の多さが、逆に選びにくさを生んでいる面もある。
加えて、ヤリスには「ヤリスクロス」、ノートには「ノートオーラ」といった派生モデルが存在し、シリーズ全体としての訴求力を高めている。対してフィットはクロスターというSUV風味の派生グレードはあるものの、独立車種ではなく、商品としての存在感は相対的に弱い。
ホンダは他に「ヴェゼル」「WR-V」といったコンパクトSUVや、「フリード」といったミニバンも揃えており、販売現場での優先度が相対的に下がっている状況も考えられる。実際、2024年度の販売台数でフリード(9万808台)が5位、ヴェゼル(7万1120台)が13位にランクインしている。
また、フロントデザインを中心に「地味」「丸すぎる」といった声も一定数見られる。現行フィットは「人に寄り添う」「生活に溶け込む」といったコンセプトを掲げて登場したが、若者やスポーティ志向の層には「かわいすぎる」「物足りない」と映っている可能性もある。
価格も一因と考えられる。装備や安全性を考えれば妥当な価格設定ではあるが、ライバル車と比較して割高に映ることが、購入を迷わせる要素になっているとも考えられる。
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