【トランプ大統領への“当てつけ”か?】トヨタ、アメリカ産ピックアップ「タンドラ」を日本導入へ。これは勝算か、それとも政治的メッセージか
掲載 carview! 文:山本 晋也 52
掲載 carview! 文:山本 晋也 52
25年4月、アメリカ・トランプ大統領が関税を増税するという政策を実行しました。日本政府の交渉などにより、結果的に日本からの輸出品については、自動車を含めて15%への増税で済んでいます。
交渉前の自動車関税が27.5%となっていましたから、ずいぶんとマシになったのですが、トランプ政権以前の自動車関税は2.5%でしたから、前年比ではかなりの増税になったというのが現状です。
日米の関税交渉において、日本からアメリカへ5500億ドル(※記事作成時で85兆円以上)の投資を行うと同意されたことは知られていますが、それだけではありません。日本市場でアメリカ製品が売れるよう、開放していくことにも同意しています。
そのために、アメリカで作られた自動車が日本市場で売れる機会を増やすよう、車両認証などをアメリカ産モデルに対して配慮する新制度が検討されています。
しかしながら、現時点でアメリカ産のクルマを売っているブランドは非常に限られています。アメリカ企業といえるのはゼネラルモーターズとテスラくらいですし、ステランティスほか欧州ブランドにおいても、アメリカの工場で生産されたモデルが輸入されている程度です。制度を変えたからといって、すぐさま「アメリカから日本への自動車輸出が増大する」という結果につながるとは思えません。
トランプ大統領が求めているのは制度改革ではなく、アメリカ製の自動車が売れたという事実でしょう。アメリカン・ブランドの拡大を待つだけでは、トランプ政権の期待に応えることはできません。
なにしろ、日本からアメリカへ輸出される自動車は100万台規模ですが、アメリカが日本へ輸出しているのは1万台強だからです。このギャップを埋めなければ、追加関税など新たなディールを仕掛けられることも考えられます。
トランプ大統領が関税を武器にディールを仕掛けてきた25年前半の段階で、筆者は「トヨタ、ホンダ、日産、スバルなどの日本メーカーが、アメリカで作ったクルマを日本で販売することで、自動車貿易のバランスを取るしかない」といった内容のコラムを書いたこともあります。おそらく、これが唯一の結果につながるソリューションです。
(次のページに続く)
#トヨタ #北米専売 #SUV #関税問題 #逆輸入 #ピックアップ #トランプ
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