【一番上より142万円も安い!】三菱「アウトランダーPHEV」の最安グレード“M”はアリかナシか、装備を深堀りしてみた
掲載 carview! 文:大音 安弘 27
掲載 carview! 文:大音 安弘 27
Mグレードの強みは、まず価格だ。一つ上のGとの価格差は5人乗り仕様で61.6万円差、7人乗り仕様だと71.5万円差となる(※Mは5人乗りのみ)。さらにエコカー減税やCEV補助金も全車共通なので、その点でもお得感は高い。
続いて経済性。ハイブリッド燃費は他グレードと比較し、Mだと+0.4km/Lとなる17.6km/Lに。EV航続距離も+4kmの106kmだ。劇的な差はないが、移動が多い人には見過ごせないポイント。また消耗品であるタイヤも、他グレードが20インチに対してMでは18インチサイズを履く。このタイヤ代も馬鹿にできない。SUVだけに冬用のスタッドレスを求める人も多いと考えれば、なおさらだ。
基本装備も充実。12.3インチディスプレイを持つスマートフォン連携ナビゲーションシステム、新開発の専用オーディオ「ダイナミック サウンド ヤマハ プレミアム(8スピーカー)」、三菱の運転支援機能「eアシスト」、高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」、自動防眩ルームミラーなどと先進的な機能が充実。
さらに前席シートヒーター、ヒーター付き本革ステアリングホイール、ワイヤレス充電器、最大1500W供給可能な100Vアクセサリーコンセントなどを備えている。
もちろん、デメリットもある。それは装備差による見た目や機能の差だ。外観上では、経済性の高い18インチタイヤではあるが、他グレードの20インチ仕様と比べるとやや迫力に欠ける。内装では、シートが唯一ファブリック仕様となり、シートレイアウトも5人乗り仕様しか選べない。特に重要なポイントが、ヒートポンプ式エアコンとエレクトリックテールゲートがオプションとなることだ。
ヒートポンプ式エアコンは、使用する電力を駆動用バッテリーから供給するので、冬場でもエンジンを始動せず、暖房を使用しながらEV走行が可能だ。一方で、ヒートポンプ式エアコン非搭載車は通常のエンジン車と同様にエンジンの熱を暖房に使うため、冬場はエンジンを始動することになる。これだとPHEVの魅力である静粛性が損なわれ、フルEV走行が行えない。その点を割り切れるかどうかだ。
ただし、解決策はある。Mにもヒートポンプ式エアコンがオプションで選べるのだ。ヒートポンプ式エアコンとスマートフォン連携などを可能とするコネクテッド機能「ミツビシコネクト」、ワイパー用ヒーターである「フロントワイパーデアイサー」の3点セットで17万7100円。
そして、SUVで人気のアイテムである「エレクトリックテールゲート」も、6万500円で追加可能。計23万1500円を追加しても、Gとの価格差は、38万4500円(5人乗り)と48万3500円(7人乗り)となる。それも十分な価格差があるので、Mグレードを選ぶメリットは小さくない。
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