三菱 エクリプスクロスは中間グレードのGがお買い得、予算があればPHEV。ライバルのヴェゼルやXVと比べると?
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:望月 浩彦 60
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:望月 浩彦 60
三菱 エクリプスクロスは、三菱が2017年のジュネーブ国際モーターショーで世界初公開し、日本市場では2018年3月に発売となったコンパクトクロスオーバーSUVです。2020年12月には大幅改良が行われると同時に、プラグインハイブリッドモデルも追加されました。
エクリプスクロスは、三菱のコンパクトSUVだった「RVR」と、中型SUVである「アウトランダー/アウトランダーPHEV」の中間に位置するモデル。
SUVとクーペをミックスさせたニュアンスのスタイリッシュなフォルムですが、後席のレッグスペースと荷室スペースの余裕と実用性を確保するため、マイナーチェンジで全長を140mm伸ばし、リアシートには9段階のリクライニング機能を標準装備。そのため、比較的コンパクトな外寸でありながら、室内空間にはまずまずの余裕が感じられます。
日本仕様に当初用意されたエンジンは最高出力150psの1.5L直4ガソリンターボで、駆動方式はFFと電子制御式フルタイム4WDの双方が用意されています。そして4WDモデルには、AYC(アクティブヨーコントロール)ブレーキ制御を組み込んだ車両運動統合制御システム「S-AWC」を搭載。1/100秒単位で制御されるというこのシステムにより、高い安全性と快適性が実現されています。
舗装路でも快適な乗り味を披露するエクリプスクロスですが、さすがは三菱のSUVだけあってオフロード性能も重視されています。
タイヤをボディの四隅に配置することで十分なアプローチアングルとディパーチャーアングル(障害物に対しての進入可能な角度と脱出可能な角度)が確保されており、センターコンソールに配置されたセレクターによって「オート」「スノー」「グラベル」という3種類のドライブモードを選択可能です。
2019年6月には最高出力145ps/最大トルク380Nmの2.3Lディーゼルターボエンジンを追加し、そして2020年10月には、前述のとおり大幅改良が行われました。
この大幅改良ではエクステリアデザインを一新するとともに、全長を140mm延ばして後席や荷室を拡大。さらに「アウトランダーPHEV」のシステムを踏襲したプラグインハイブリッド車(PHEV)を新たに設定したことが最大のトピックです。なおこのタイミングで、2019年6月に追加された2.3Lディーゼルターボエンジン搭載グレードは姿を消しています。
新設定されたPHEV仕様は、2.4Lガソリンエンジンに、前後の車軸に1基ずつのツインモーターを加えたシステム。走行用バッテリーの電力でモーターを駆動する「EV走行モード」と、エンジンが発電した電力でモーターを駆動する「シリーズ走行モード」、エンジン駆動による走行をモーターがアシストする「パラレル走行モード」が、走行状況に応じて自動で切り替わるというものです。
ただ、エンジンで駆動させる「パラレル走行モード」が発動するのは高速道路での追い越し加速時などに限定され、大半のシーンで「EV走行モード」または「シリーズ走行モード」で走ることが可能となっています。
PHEV仕様は急速充電と200Vの普通充電の両方に対応しており、近距離の移動はEVとして、遠出する際にはハイブリッド車として使うことが可能です。ちなみにバッテリーのみでの航続可能距離は57.3km(WLTCモード)。そして荷室には1500WのAC100V電源が備えられており、バッテリーとエンジンによる発電を組み合わせれば、最大で一般家庭の約10日分の電力を供給することも可能です。
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