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アウディQ2の本命グレード1.0Lターボ試乗。積極操作でキビキビ走る楽しさ

これまでにないヒラヒラとした運転感覚を意図的に演出

1.0 TFSIスポーツの車重は4気筒の1.4 TFSIより30kg軽い。ご想像のとおり、その30kgはすべて前軸重量で軽くなっている。スカスカのエンジンルームのわりに、思ったほど軽くない……というのが正直な印象だが、1.3t強のクルマで前軸で30kg差なら、直接乗り較べれば、多くの人が“なにかちがう”と気がつく程度には軽い。

ただ、同じスポーツなら標準サイズのホイールサイズは1.0 TFSIと1.4 TFSIともに17インチ。車重差が30kg程度ならサスペンションのチューニングは同じか、変えてあっても大差はないはずである。サスペンションチューンの詳細は今回判然としなかったが、乗り心地や操縦性は、以前試乗した18インチ装着の1.4 TFSIファーストエディションとよく似ている。もちろん、低速でのアタリの柔らかさでは今回の17インチのほうが上手だが、基本的には車重や動力性能のわりにパリッと引き締まったフットワークが印象的。重厚さより軽快感、俊敏性を前面に押し出したキャラクターを意図しているのが明白だ。

そうした意図はQ2のリアサスペンション選びに象徴されている。同じMQB車でも、A3やゴルフは1.4リッターターボ以上でマルチリンク、それ未満のエンジンでトーションビームという設定なのだが、Q2のそれは今回の1.0 TFSIはもちろん、上級の1.4 TFSIでもトーションビームが選ばれている。

Q2はバリアブルレシオのクイックなステアリングに、トーションビームによる“尻の軽さ”を組み合わることで、これまでのアウディにないヒラヒラとした運転感覚を意図的に演出している。そこがQ2の新しさであり、アウディが意図する“若者テイスト”ということなのだろう。

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