新型ゴルフにホットハッチのGTIとディーゼルモデルが追加。お買い得グレードや必須オプションも解説
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:編集部 112
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<ゴルフ GTI>
新型ゴルフGTIは、歴代モデル同様、ノーマルモデルとの外観上の違いはあまりない。このさりげなさ、見る人が見ればわかる玄人好みの差別化がGTIの魅力だ。フロントグリルとヘッドランプの上端を細く赤いストリップが走る。ハニカムグリルの両端に配置された左右5つずつのフォグランプは斬新。ノーマルかGTIを識別するうえで最もわかりやすいポイントかもしれない。インテリアのタータンチェック柄のシートも健在だ。
先代と同じ2L直4ターボのEA888エンジンを搭載する。最高出力、最大トルクは変わっていないが、燃料噴射圧が200barから350barへと高まり、フリクションおよびノイズ低減といった改良が加えられた新世代のevo4となった。7速の湿式DSGが引き続き搭載される。ノーマルゴルフに備わる48V電源を用いたマイルドハイブリッドシステムは付かない。
ノーマルを大きく上回るエンジンパワーがGTIの魅力であることは間違いないが、それを上回る魅力は、足まわりの出来のよさだ。前輪駆動車は、加速すればするほど前輪の荷重が減り、トラクション能力を失うという根本的なジレンマを抱えているが、GTIは元祖ホットハッチの名にかけて、絶妙なサスペンションのチューニングによってパワーを効率よく路面に伝える。どんな路面をどんなペースで走らせようとも、パワーを細大漏らさず路面に伝え切ってくれる。例えばきついコーナーの後半、ステアリングを戻しつつアクセルペダルを踏み込む際、内輪が暴れることなく、直進時と同じようにトラクションがかかってくれる。
内輪にブレーキをかけてアンダーステアを消す電子制御式デフロックのXDSと、左右の駆動輪にトルクを適切に振り分ける電子制御油圧式フロントデフロックを掛け合わせた効果によって、ゴルフGTIは前輪駆動とは思えぬトラクション能力の高さを見せる。元祖FFホットハッチの面目躍如といったところか。
パワーアップに対処するため、ノーマルゴルフに比べ足まわりは硬めだが、かといって、ひと昔前のホットハッチのようにガチガチではない。オプションのDCC(アダプティブ・シャシー・コントロール)は19インチタイヤ&ホイールとセットで22万円と決して手軽ではないが、ぜひともオススメしたいオプションパックだ。これを付けてコンフォートモードを選べば、GTIなのにソフトな乗り心地が手に入る。ホットハッチを買ってもホットに走らせたい時ばかりじゃない。年老いた親を乗せることもあるだろう。だからこそスポーツカーではなく5ドアハッチのGTIを選んでいるのだろうし。だからこそDCCは付けたい。
ゴルフGTIの価格は466万円。DCCパックを付けると488万円。19万8000円のカーナビを付けると500万円を超えるが、そこはCarPlayでいいじゃないか。
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