新型スープラ公道試乗。必ずしも上級グレードが良いわけではない理由
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:篠原 晃一
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GRスープラの購入を真剣に考えている方は、3つのことを考慮して選ぶのも良いだろう。
まずは見た目。いぶし銀のような渋めのカッコよさを狙うなら17インチアルミホイールを装着するSZがオススメ。なぜならタイヤのエアボリュームがあり安定したグリップを発揮しそうな雰囲気を漂わせているから。わかりやすいスポーツ性やレーシーな印象を求めるなら、19インチアルミホイールと赤い対向ピストンキャリパーを装着するRZといったところ。その中間の18インチを履いたSZ-Rは無難なチョイスとも言えるが、ボディやエアロパーツはすべて共通なので、それぞれの相違点となるホイールとキャリパー周りの見た目で選ぶのも良いし、買ってから車をいじる方は、ベースボディは全部一緒なので気にすることも無く、エンジンパワー主軸で選ぶと良いだろう。
2つ目に意識すべきは、エンジン。実はここがかなり悩みどころで、速さだけを捉えたら当然ではあるが、3.0Lの直列6気筒直噴ターボエンジンとなる。最大出力340ps、最大トルク500Nmが路面に的確に伝わることで得られる加速力は大きな魅力。加えて排気音が気持ち良く、特にスポーツモードでの音が刺激的。さらに回すほどに爆発の粒がそろって吹け上がる特性が官能的で、この滑らかで力強い高回転特性は走り好きの心を強く惹き付け、気持ち良さでは段違いに直4エンジンの上を行く。気になるのは、あまりにも力強いのでサーキットのクローズドコースにでも行かない限り、アクセルを床まで踏みきれるスッキリ感は得られず、ストレスが溜まりそうなことだけ。
その観点では、2.0L直列4気筒直噴ターボエンジンのハイプレッシャー仕様となるSZ-Rの実力が、排気音、加速感、レスポンス全てにおいて、一般道からサーキットまで使いこなし易く、シャーシバランスもとれていてアクセルを踏みきれるのでちょうど良い。ちなみに同じエンジンのロープレッシャーターボのSZも日常使いでは十分に速いが、サーキットなどクローズドコースになると吹け上がりの鋭さや加速の力強さ、加速の伸び感において若干不満が出そうだし、気持ち良さが不足しそうだ。
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