カローラなのにこんなに良くしちゃっていいの? 全方位で進化した新「カローラクロス」に400万円超えの価格でも納得したワケ
掲載 carview! 文:小林 和久(株式会社ヘンシュウシャ) 122
掲載 carview! 文:小林 和久(株式会社ヘンシュウシャ) 122
高速道路などで使用する、車間と車速を保ってくれる「レーダークルーズコントロール」(ACC、アダプティブクルーズコントロール)と車線トレースをサポートする「レーントレーシングアシスト」も熟成感、安心感があります。
見えない部分の障害物を映し出してくれる「シースルービュー」と「アンダーフロアビュー」、クルーズコントロールとは別に一般道でもカーブや先行車を検知して速度を制御してくれる「プロアクティブドライビングアシスト」など、普段から実用的にお世話になるモノから、よほど危険なシーンでしか体験できない(体験したくない)ようなシステムまで満載されています。正直言って、いくつあるのかわかりませんでした。詳しくは公式HPで確認してみてください。
ただし、単純な「全部載せ」ではありません。個人的に僕があまり好きでないデジタルインナーミラーは装備されておらず(ディーラーオプションではドライブレコーダーとともにあるようです)、必要と思われるもの、役に立ちそうなものを吟味したんだな、と感じさせてくれました。
そこからは「ウチのクルマに関わる被害者も加害者も出さないぞ!」という意気込みが伝わってきます。
長い間、カローラはファミリーカーというカテゴリーでも呼ばれてきました。「家族を不幸に巻き込まない」という願いの蓄積が詰まっているのだと感じました。
僕が育った我が家も、「スバル360」を経て「20カローラ」「70カローラ」とステップアップした典型的サラリーマン家庭で、両親はいろんな所へ連れていってくれました。自分の初めての愛車も「TE51カローラレビン」でした。カローラのおかげで自動車に深く興味を持ったし、今の仕事に繋がっているとも感じます。
もはや、カローラクロスがスタンダードのカローラ。販売台数からも、このカローラクロスをカローラと呼んでいいのではないでしょうか?
カローラは昔から、セダン、ハードトップ、クーペ、リフトバックと4つのボディタイプを全部「カローラ」って呼んでたじゃないですか。
「センチュリー」だって、SUVタイプが無印のセンチュリーになったことですし…。
それくらい、今回のカローラクロスが、これからの日本を代表するスタンダードカーであり、「誰が乗っても不満が出ないデキバエ」から「誰が乗っても十分以上に満足できるデキバエ」になっていた、と思いました。
オプション込み400万円超えの価格も、他社、他車種に比べて割安だと感じました。
(終わり)
写真:小林和久(株式会社ヘンシュウシャ)
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