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カムリWSはスポーツ度高めの逆輸入車気分が新鮮。車線中央維持機能がほしい

秋も深まった10月某日、「カムリ」を借り出しました。8月に導入されたスポーティグレードの「カムリ WS」(367万2000円~)。試乗車は18インチホイールやヘッドアップディスプレイ、Tコネクトナビ、8chアンプ付オーディオシステムなど総額約77万円のオプション込みで約440万円というちょっとした高級車です。

FFセダンというと日本では高級車扱いされないムードもありますが、トヨタブランドの最高級FRセダン「クラウン」と比べても、全長4910(同値)×全幅1840(45mm幅広い)×全高1445(同値)、ホイールベース2825(95mm短い)という立派な体格。

カムリの主戦場となる北米の2017年ランキングでは、ピックアップトラックやSUV、そして「ホンダ シビック」に次ぐ7位と好調で、月平均では3万台近く売れるベストセラー。新設計TNGAボディや、2.5Lダイナミックフォースエンジンを使ったハイブリッドなど、トヨタの主力モデルとして多くのトピックが投入されています。国内のライバルで浮かぶのは「マツダ アテンザ」の上位モデルでしょうか。

日本で売られるカムリのパワーソースは、2.5L直噴ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドのみ。トランスミッションは電気CVT(トヨタTHS)で、6速の擬似シーケンシャルシフト付きです。JC08モード燃費はXSグレードの場合で28.4km/L、システム出力は211ps。ちなみに都内徘徊~富士山五合目往復を含むドライブの平均燃費は17km/L弱でした。

やや重めのステアリングはスポーティかつ緻密なフィールで、富士山の山道でも大柄なFFセダンとしては上々のハンドリングを楽しめます。新世代エンジン×ハイブリッドならではの、低回転域からリニアで滑らかなパワー感も印象的で、強めに踏み込むシーンは流石にブワーンと唸りますが、ふだんは豊富なトルクを感じるシーンが多いはず。サスペンションも低速から良く動き、速度を上げていくと路面を滑っていくような滑らかさが加わります。ただし、タイヤ(試乗車は235/45R18)の走行ノイズや、路面の継ぎ目のバタッという振動はそれなりに入りました。

180km/hまで設定可能なアダプティブクルーズコントロール(ACC)の制御も自然ですが、レーンキープ機能は白線をまたぐ直前まで介入しないため、車線中央の維持はしてくれません。アイサイト・ツーリングアシストや輸入モデルの高機能ACCに慣れたユーザーは物足りないかも。

インテリアは広々としたキャビンやたっぷり快適なシートの作り、質感はあるけど高級感というよりはクリーンなゾーニングや視界のよさ、(WSの場合は)スポーティな演出などを感じ、例えば匠的な演出にこだわったアテンザとは目指す世界が違いそう。また、TNGAによって低められたというシートは、ダッシュや窓の見切り線がそもそも低いこともあり、あまり意識できませんでした。ちなみに試乗した担当編集Tは、先に出た鯨風グリルの「G」グレードのデザインを憎からず思っていたのですが、編集部内ではスポーティなこの「WS」グレードが人気のようですね。

というわけで、FFミドルクラスセダンならではの広々感、TNGAの効力が感じられるスポーツ性と快適性の両立、国産車ばなれした北米育ちのスポーティなスタイリングなどがカムリの魅力でしょうか。一方で編集も、北米でウケた要素がそのまま日本で通用するのか、マーケット側の変化も必要な気がします。

ドイツ御三家のセダンが堅調なのを見るにつけ、海外で人気になって再導入された帰国子女パターンの国産セダンには新たな可能性も感じます。後はデザインや性能でドイツ御三家のブランド力に肉薄するような魅力をアピールできるか? あわせてホンダ「CR-V」や次期「RAV4」など、やはり北米帰りのSUV勢にも注目ですね。

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