売れまくりのコンパクトSUVトヨタ「ライズ」を中古で買うのはおトクなのか?
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:トヨタ自動車 86
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2019年11月に発売されトヨタのコンパクトSUV「ライズ」。登録車ランキングで2020年は17位(4万809台)、2021年は2位(12万988台)、そして2022年現在も毎月TOP5以内に食い込んでおり、ランキング上位常連のヒットモデルだ。
その大人気のライズだが、HPによれば「工場出荷時期目処:2-3ヵ月程度」とあり、昨今の各メーカー納車遅れ状態の中ではそこまで遅くはないが、早いというわけでもない。そこで気になるのが即納可能な中古車だ。carview!サイト内のライズの中古車相場や在庫状況をチェックしてみたところ、「お買い得感はほぼないが条件さえ合えば選ぶ価値あり」というような状況であった。以下解説していこう。
※以下の数値すべては2022年4月末現在のものです。
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まずはライズのモデル展開をあらためてチェックする。デビュー時は1.0Lターボエンジンのみだったが、2021年11月のマイナーチェンジで1.2Lガソリン+モーターのハイブリッドと1.2L自然吸気ガソリンが追加(いずれもFFのみ)。グレードは上からいずれも「Z」「G」「X」の3種類で、ハイブリッドのみ「Z」「G」の2種類というグレード展開となっている。
2022年4月末現在、ライズの中古車在庫台数は約2700台。全体の相場はやや下降傾向となっており、中古車価格の高騰状態はライズにおいては落ち着きを取り戻しつつある。
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在庫車両の傾向は以下の通り。
・1.0Z(1307台)
・1.0Z 4WD(161台)
・1.0G(347台)
・1.0G 4WD(38台)
・1.0X S(131台)
・1.0X S 4WD(24台)
・1.0X(24台)
・1.0X 4WD(4台)
・ハイブリッド 1.2Z(154台)
・ハイブリッド 1.2Z(26台)
・1.2Z(159台)
・1.2G(41台)
・1.2X(33台)
※販売店の登録によるズレがあるため掲載総数とは合わない。
まとめると
・1.0Lターボの最上級グレード「Z」が在庫の半数を占める。
・以下、グレード順に在庫数が少なくなる。
・4WDは少ない。
という状況だ。
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この大半を占める「1.0Z」の新車価格はというと、トヨタの見積もりシミュレーションによればオプション無しの状態で約218万円、よく選ばれる「ドアバイザー」「フロアマット」「ナビゲーション(ベーシックタイプ)」「ETC」などの最低限のオプションを入れると約240万円だった。
中古車を見ると支払総額の最低価格が186万円という車両もあったが、未登録(ナンバー無し)かつオプションレスのため、上記の新車見積もりで算出されたオプション品価格と登録諸費用約36万円を加算すると222万となり、多少価格は抑えられるがさらに付け加えるオプション品次第では同等になる可能性も高い。他の支払総額が安い車両も同じような内容で、一見安く見えるが実はそうでもないということがわかった。
以上のことから、中古車を選ぶうえでの大きなメリットになるはずの「価格」の面ではあまり恩恵を受けないことはわかったが、現時点では新車より納車が早いという面ではメリットがある。ちなみに、在庫数は多くないがハイブリッドもチェックしてみたところ、ほとんどが「未使用車・未登録車」であった。こちらも価格の面ではメリットはないが、即納という意味では有効といえる。
「ライズの中古車」という選択肢は、新車の納期が遅れている今現在では「状態の良い車両が早く納車可能」という点では選ぶメリットがあり、価格の面ではほとんどメリットはないという状況。「お買い得なライズ」を手に入れたいのであれば、しばらく時間がかかりそうだ。
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