C63にブラックシリーズ AMG頂点モデルが登場

C63にブラックシリーズ AMG頂点モデルが登場

▼AMGラインナップの頂点

メルセデス・エンジンを搭載したマクラーレンのF1マシンを駆ったハミルトンの優勝で湧いたドイツF1グランプリだが、レース会場となったニュルブルクリンクの傍らではメルセデス・ベンツのハイエンド・スポーツバージョンをプロデュースするAMGからニューモデルが発表された。「C63AMG ブラックシリーズ」である。

先に発表されたC63AMGクーペをベースにしたトップ・モデルで、搭載されるエンジンはSLSから移植されたM156…すなわちスタンダード・アスピレーションの6.2リッターV8である。ただし最高出力は517ps、最大トルクは620Nmとややディチューンされている。

▼0-100km/h加速は4.2秒

組み合わされるトランスミッションはAMGスピードシフトMCT7スピードで、ギアチェンジは100ミリセカンドで行う事が可能。0-100km/hの加速は暫定で4.2秒と発表されている。公式な最高速度の発表はまだ行われていない。

もちろんこの性能に呼応するべくブレーキはフロント390×36mm、リアは360×26mm のベンチレーテッド・ディスクで、フィックスマウントキャリパーはフロントに6ポッド、リア4ポッドのピストンを持っている。

▼大幅に拡大されたトレッド

アルミ製のボンネットには2つのエアアウトレットが設けられ、エンジンから発生する熱を効率よく逃がす形状となっている。またAMGエクステリア・カーボンファイバー・パッケージでドアミラーや前後のスポイラー、ディフューザーなどは全て軽量カーボンに置き換えられている。

フロントおよびリア・アクスルは片側だけでそれぞれ28mmと48mmもワイドになっており、そこには255/35R19、そして285/30R19のダンロップ製ワイド・スポーツ・タイアが収まっている。チタニウムグレイのホイールは鍛造で、前が9J×19、後が9.5J×19だ。このホイールはスタンダードのアルミ軽量ホイールと比べて11kgも軽い。

▼好調なブラックシリーズ

特別に許されてドライバーズシートに収まったが、そこはカーボンとアルカンタラとアルミからなる男の仕事場、レーシーな雰囲気が満ち溢れている。

2006年のSLK55ブラックシリーズからスタートしたAMGのハイパー・シリーズは、この最初のモデルが120台、CLK63AMGブラックシリーズが700台、そしてSL65AMGブラックシリーズが350台と、ベースモデルに匹敵するコンスタントな販売台数を見せている。

C63AMGブラックシリーズの市場導入は2012年1月からで、ドイツにおける価格は19％の付加価値税込で11万5430ユーロ、日本円に換算するとおよそ1330万円となる。