【ネットでは賛否両論】なぜ売れている？ デビュー9年目の「ルーミー」が支持されるわけは、やっぱりトヨタの“圧倒的ブランド力”

トヨタ ルーミー

「ちょうどいい」クルマの裏にある、満足と不満

ルーミーが支持される理由のひとつは、その「ちょうどいい」サイズ感にある。全長は3.7m台でコンパクトながら、全高は1.7mを超え、軽自動車とミニバンの中間的なプロポーションを持つ。

このサイズ感が、都市部の狭い道路や駐車スペースに適しているとされる。加えて、両側パワースライドドアの利便性や、後席のスライド・リクライニング機能など、限られたボディサイズの中で最大限の使い勝手を追求した設計も評価されている。

また、1.0Lエンジンの経済性と、174万2400円～229万4600円という比較的手頃な価格帯も、日常用途にマッチした魅力といえる。維持費の面でも、自動車税や保険料が抑えられる点はメリットだ。

ただし、ユーザーの評価を見ていくと、「静粛性が低い」「ロードノイズが大きい」「段差での突き上げが気になる」といった意見も一部で見受けられる。高速走行や乗り心地を重視する層にとっては、やや気になるポイントとなる可能性もある。

ルーミーは「特別な個性」があるクルマではないかもしれないが、日常生活で感じるちょっとした不満をうまく解消してくれる“実用の塊”である。派手なプロモーションがなくとも、実際に使っているユーザーからの口コミや、販売店の丁寧な説明を通じて、販売台数を伸ばしているといえるだろう。

（終わり）

（写真：トヨタ、ダイハツ）