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“日本向け”新型BMW 3シリーズのアピールポイントは「走り」じゃなかった

上級装備を惜しみなくベースモデルに標準装備するそのココロは?

そんな日本向け仕様の“プレミアム性”の一例が、先進安全装備における3眼カメラの標準装備です。現行モデルでも単眼カメラとミリ波レーダーの組み合わせで、追従式のアクティブクルーズコントロール(ACC)や衝突被害軽減ブレーキなどの運転支援を行っているわけですが、この単眼カメラを近・中・長距離をそれぞれ分担してカバーできる3眼カメラとすることで、近くはより広く、遠くはより先をカバーできるようになります。

これによりレーン・キーピング性能や周辺危険予測の範囲と精度がぐっと向上するそうで、現行3シリーズにはなかった、レーン中央を走行するようステアリングアシストを行う「ステアリング&レーン・コントロール・アシスト」機能がACCと共に提供されることが予想されます。

ちなみに、同じステアリングアシストを行う7シリーズや昨年フルモデルチェンジした5シリーズは2眼カメラですから、発売時点では新型3シリーズの3眼カメラは、8シリーズと共にBMWの最高基準の安全装備となるようです。

また、メーターパネルには、ドイツ本国ではオプションとなるフルデジタル・ディスプレイの「BMWライブ・コックピット」を標準装備。ナビゲーションマップも表示できるようになり、アウディのバーチャルコックピットの先進性に(やっと)追いついたと言えるでしょう。

他にも日本独自ではないですが、サイドブレーキが(やっと)レバー式からボタン式になったり、細かいところでは突然噴射して不評だった(オーナーならわかるはず)ヘッドランプのウォッシャーノズルが廃止されたりしています。

また、ボンネットをアルミにするなどボディを大幅に軽量化したり、「ハイドロリック・リバウンド・ストップ・ダンパー」という、リバウンド側の減衰力をスムーズに高めるダンパーを新採用したりと、BMWの特色である「走り」のほうに効く改良も忘れていないようです。

ちなみに搭載されるガソリンエンジンは現行エンジンのアップデート版ですが、今までのディーゼルエンジンとのモジュール共有をやめたことで、ガソリンエンジン独自のアップデートが施しやすくなったそうです。

というわけで、徐々に日本での展開が見えてきた新型3シリーズですが、日本はBMWにとって、“世界の6大市場”のひとつに位置付けられているとか。それゆえ、今回の3シリーズのフルモデルチェンジにおける日本独自の戦略は、より立派になり商品力をアップさせた新型に対する気合いの表れなのか、はたまた逆に、大きくなったボディに対する日本市場の反応への危機感の表れなのか。その判断は、より詳細な正式発表を待つこととしましょう。

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