ボルボの最新ダブル過給エンジンのパワーは? XC60 T6で雪道ドライブ
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:望月 浩彦
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ここからは今回試乗した、XC60 T6 AWDに話を戻そう。ボルボの新世代パワートレーンは「DRIVE-E」 と呼ばれている。前頁でも述べたが、基本コンセプトは4気筒ガソリンターボと4気筒ディーゼルターボに特化することだ。それまで4気筒・5気筒・6気筒エンジンを持っていたボルボだが、ライト・サイジングというコンセプトから、5気筒と6気筒エンジンを廃止し、4気筒エンジンに集約したのだ。気筒数が減れば、エンジン内部のフリクションも減って効率が高まる。VWのようなダウンサイジングは適材適所で使うべきで、小さなクルマには向いているが、中型車にはある一定の排気量が必要、というのがボルボの考え方なのだ。
今回試乗したのは2L4気筒直噴ガソリンターボ/スーパーチャージャー仕様のT6である。従来の3L6気筒ガソリンエンジンの代替となるこのエンジンは、低速側の過給にスーパーチャージャーを使ってスロットルレスポンスを高めている。3000回転くらいになるとスーパーチャージャーはクラッチで切り離され、ターボチャージャーにバトンタッチ。2種類の過給システムを使い分けることで、みごとなドライバビリティを実現しているのだ。
どれだけ凄いかというと、都心のボルボ社屋からスタートして100mも行かないうちに、鋭い加速に度肝を抜かれた。2L直噴ガソリンターボの最高峰はいまのところ、メルセデス・AMGの2L4気筒直噴ガソリンターボ(381ps/475Nm)だが、ボルボ XC60 T6のスロットルレスポンスはレーシングカー並の鋭さだ。
高速道路ではACCを使って前車への追従性能も試みた。エンジンのレスポンスが良いので、追従もリニアだ。多くのクルマは、前のクルマに追従するタイムラグが気になるものだ。XC60 T6の場合、ミリ波レーダーを使ったシステムの反応の良さもあるが、なによりもエンジンの反応の良さが光っている。
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