【前期のダメな点を改善？】元祖ホットハッチ「ゴルフGTI」が大幅改良。「8.5」で取り戻した本来の姿とは

ゴルフ 8.5（左） / 8（右）

磨き込まれた前輪駆動、265psの説得力

パワートレインは2.0L直列4気筒ターボエンジンを継続採用し、最高出力は265PS（ゴルフ8のGTI比＋20PS）、最大トルクは370Nmを発揮。軽いアクセル操作でもスムーズな加速を実感できる仕上がりだ。

MTの設定はないが、組み合わされるのはVW独自の7速DSG（デュアルクラッチ式AT）。トルコン式ATに比べてパワーロスが少なく、ダイレクトな走行感と燃費性能の両立を実現している。

足回りにはGTI専用のスポーツサスペンションを採用し、ニュートラルなハンドリングと快適な乗り味を両立。さらにオプション設定の電子制御式ダンパー「DCC」により、走行状況やモードに応じた減衰力の調整が可能となる。

「ノーマル」「コンフォート」「スポーツ」といった3モードが選べ、街乗りからワインディング、高速走行までシーンに応じたチューニングが可能。電動パワステの制御とも連動し、GTIの特性を自在に引き出す。

ゴルフGTIは、単なるパワーアップではなく、使いやすさと走りの質感を高次元で磨き上げている。ゴルフGTIらしさを残しつつ、ゴルフ8で課題とされた要素を数多くアップデートしたゴルフ8.5。

前衛的なインフォテインメントで躊躇していた人も、ゴルフ8.5の進化を自身の目で確認してみてはいかがだろうか。

（終わり）

（写真：フォルクスワーゲン、小林 俊樹）