2020イヤーカー「レヴォーグ」の実力を超強豪「3シリーズ ツーリング」の胸を借りて試した
2021/01/01 11:55 carview! 文:伊達軍曹/写真:市 健治 187
2021/01/01 11:55 carview! 文:伊達軍曹/写真:市 健治 187
以上、激しい戦いは終わった。最後の「総合評価」へと移ろう。
計4ラウンドの採点を単純に集計するのであれば「38対36」で、僅差ながら318i ツーリングの勝ちということになる。
だが、この点数にも勝敗自体にも「あまり意味はないな」というのが、自分でやっておきながらアレだが、責任審判の正直な印象だ。
レヴォーグ STIスポーツEXと318i ツーリングという2台の車は、「どちらも素晴らしいステーションワゴンである」という部分においてはほぼ同質であり、サイズも似ているが、それと同時に「まったく違うジャンルの車」でもあった。
いわば空手家と柔道家が異種格闘技戦を行ったようなもので、その勝敗にほとんど意味などないのだ(異種格闘技戦の結果なんてルール次第でいかようにも変わる)。
レヴォーグと318i ツーリングのどちらが空手家でどちらが柔道家はどうでもいいとして、レヴォーグは、高い高いと言われるが、なんだかんだで欧州列強よりはずいぶん安い価格での、そして日本の道路環境下での「最善」を目指し、そしておそらくはそれを達成した、素晴らしい内燃機関自動車である。
そして318i ツーリングは、主にはドイツでの「200km/h超の巡航もしばしば」という使用環境を念頭に作られ、そして「まずまずのお金持ち」に購入されることを前提とした、これまた素晴らしいステーションワゴンである。
両者の出来が――方向性の違いはあれど――おおむね同等だとするならば、残るのは「では自分はどちらが好きか?」という問題だけだ。
「カッコよくて高級っぽくて、そしてずっしりした重厚感がある車が好き!」という人はBMWを選べばいいし、そこに重きを置かない人には、レヴォーグが断然お買い得となるだろう。
そして議題は最後に一周して、最初の疑問へと戻る。
本当に、いまだ欧州車のほうが国産車より「上」なのだろうか?
これについて、もちろん私見ではあるが、責任審判は以下のように結論づけたい。
「もちろんモデル次第ではありますが、一部の国産車であれば、欧州車を過剰に“上”と思う必要はぜんぜんないですよ。ただしデザイン関係は、まだまだ欧州車に学ぶべき部分が多いと思います」
以上である。
【試乗】2代目シトロエンC5はマニアにのみ愛される「特殊なクルマ」ではなかった【10年ひと昔の新車】
いっこうに下がらないベンツGクラスの中古車最新事情 狙い目はこの年式 このグレードだ!
【試乗】6代目パサートと4代目A4は「フォルクスワーゲンとアウディの違い」を示す縮図だった【10年ひと昔の新車】
群雄割拠の4ドアクーペ、敢えてBMW M850i xドライブ グランクーペを選ぶ理由とは? 【Playback GENROQ 2020】
相次ぐ新型SUVにホンダ「ヴェゼル」も参戦! 元王者トヨタ「C-HR」の現状はいかに
ロードスターは最安こそ最良!? 玄人好みの隠れ優良グレード 4+2選
がんばれタント! 元祖スーパーハイトワゴンのダイハツ タントはなぜ首位になれないのか!?
新型ヴェゼルが遂に正式公開! けれどデザインに関しては否定的な声も【みんなの声を聞いてみた】
「内燃機関」中毒者の心に刺さる! 新車で買える圧倒的に気持ちいい「国産エンジン車」7選
世界中で愛されるマツダ「ロードスター」 初代はなにがすごかったのか?
GT-R フィット タントが生まれた10年! 2000年代の金字塔モデル 7選
R34GT-R! RX-7!! ジムニー!!!? プロが選ぶ 人生一度は乗りたい「夢とロマンの詰まったクルマ」16選
日産ノートはこのジャンルでベストの1台だが乗り心地と価格は少し気になる
トヨタ クラウン 日本に特化した文化遺産的な一台。3種のパワーユニットの選び方は?
新型911 GT3を一足先に取材。スワンネック形状のウイングを採用した理由とは?
新型「メルセデス・ベンツ Cクラス」世界初公開。近未来的なデジタル装備はまさにベイビーSクラスだ
新型ホンダ ヴェゼルが初公開される。内外装の雰囲気がガラリと変わってスタイル重視ユーザーも獲得しそう
マツダ3改良モデル試乗 やや弱かった走りの質が高められ全体の統一感を得た
スバル フォレスター ベース車でもアイサイトや装備充実。最大のライバルはRAV4?
まもなく登場・新型Cクラスに先行試乗。Sクラス並みのデジタル化や快適性重視の走りに期待
話題の新型燃料電池車ミライはアルファード好きよりクラウン好きに刺さるかも!?