【そこまでやるか】25年発売の未来カー「ホンダゼロ」の斜め上な“新技術”のウンチクをサラッと紹介
掲載 carview! 文:編集部/写真:ホンダ技研工業 16
掲載 carview! 文:編集部/写真:ホンダ技研工業 16
ホンダゼロはどんなBEVなのか? セダン型の「サルーン」とミニバン型の「スペースハブ」というシリーズを象徴する2台のコンセプトカーが2024年1月に公開されていて、とくにサルーンはほぼこのデザインで市販化されるといいます。
そのサルーン、見るからに全高が低く、しかも外観からは想像できないほど広い室内が自慢。床下に大容量のバッテリーが置かれるBEVはエンジン車より床の厚みも増えるわけで、低いのに中は広いとなれば、これは超薄いバッテリーが開発されたことを意味するのでした。
<6000トンの金型を使うメガキャストをバッテリーケース製造に使用。ちなみに1万トン以上の金型を用いるギガキャストも業界には存在する>
●その1|巨大鋳造技術のメガキャスト
この超薄いバッテリー実現のため、複数の金型で分割して作って組み立てていたアルミ製の大型バッテリーケースを、「メガキャスト」と呼ばれる家ぐらいある巨大な金型マシンでドーンと作ってみました、というのが1番目の技術(※メガキャスト自体は既存の技術)。従来なら60点以上のパーツを組み合わせて作るところ、前後2分割で鋳造したケース本体と、冷却水用のウォータージャケットのわずか3点にまで減らしたんだとか。
●その2|3D摩擦攪拌接合とCDCシステム
2番目もバッテリーつながり。1で紹介した巨大な3点のパーツを効率よく合体させる「3D摩擦攪拌(スリーディーまさつかくはん)接合」なる難しいネーミングの溶接技術も新開発され、従来の溶接に比べて気密性や強度が高く、部品が変形しにくい等の品質向上を果たしています。
また、自動車のボディ接合に広く使われるスポット溶接を、インバータ技術を組み合わせて40年ぶりに革新した「CDCシステム」もホンダゼロで採用されることに。CDCシステムを使うと、従来は難しかった厚みや素材の違う板材を3枚重ねにしたスポット溶接も可能になり、軽量化や薄型化はもちろん、製造コストの低減にもつながるんだそうで、業界も注目しているといいます。
●その3|高さを抑えたモーター
低全高のデザインや軽量化の実現のためには、かさばるモーターも薄く小さくしなければなりません。BEVの「駆動モーター」は、電力を制御するインバーターと、モーターの回転をタイヤに伝えるトランスアクスルも一緒にした「eアクスル」と呼ばれるもの。ホンダゼロではモーターやインバーターを小型軽量化するとともに、従来はモーターの上に置かれていたインバーターを側面に移動した背の低い設計としました。
<低い着座位置やフラットなフロアが印象的なホンダゼロのプラットフォーム>
●その4|低重心・低慣性プラットフォーム
これらの技術を組み合わせた低重心、低全高のプラットフォームによって、ホンダゼロの第1弾となるサルーンは1400mm以下と、ちょっとしたスポーツカー並みの低さになるんだとか。“低いのに広々”なサルーンの世界観は、YouTubeのイメージ動画(https://www.youtube.com/watch?v=87qnsLic5hw)からも伝わって来ますよ。
(次のページに続く)
|あわせて読みたい|
>>2年後にこの形で登場!? 新ブランド「ホンダ ゼロ」が目指すものとは
>>40年前でコレ? 世界で話題ホンダのコンセプト「HP-X」が超未来的で今作ってほしいレベル
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
「ホンダの時代が来た」 CEOが語るEVの未来 世界で存在感を示せるか
水素で走るSUV「ホンダ CR-V e:FCEV」を公道初試乗!優れたパッケージングに秘めた「元気」の力に驚いた
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
FFスポーツ実験は大成功! ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(1) タイプR誕生前夜
ロータスのハイパー電動SUV「エレトレR」が体現する近未来のクルマ造り
【試乗】N-VAN e:の走りがスゴイ理由に納得! これは序章にすぎないホンダの「EVリ・スタート」だった!!
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
新型「メルセデスCLA」のプロトタイプに試乗!次世代のメルセデス製電気自動車の実力やいかに?
ホンダ「CX500ターボ」で知る「ターボ」の目覚め ミドルクラスの未来予想図
【ハイテク機能を搭載した帰国子女】ホンダCR-V e:FCEV試乗記
ホンダの新SUV「CR-V」にはエンジンがない!? “燃料電池で発電”モーターで駆動! 欠点さえ許容できれば「全方位的に魅力的」
「えっ…!」1800馬力で最高速445km/h! ポルシェ×リマックが手がけた“新生ブガッティ”のハイパーカー「トゥールビヨン」ってどんなクルマ?
【ハイブリッドは本当に自社開発】次期「CX-5」に公式の新情報3つ。予想より発売が遅れる可能性も
【アルファード/ヴェルファイアはイヤ!】そんな人の選択肢になるかもしれない高級ミニバン「Vクラス」はどんなクルマなのか?
【トヨタ版の噂も】スズキ初のBEV「eビターラ」は多面体ボディと先進内装でBEV市場を席捲するか
北米レクサスが販売する3列SUV「TX」は何モノ!? “LBX顔”で実質650万円~…25年モデルに進化
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
2635万円のメルセデス・ベンツ「完全電動Gクラス」試乗 最重量級3トンオーバーの走りやいかに?
新たな仲間募集、JAFの給水素+給電カー、新型GR86の方向性…S耐最終戦で見えたトヨタと水素の現在地
【3分でわかるモデル解説】なんとなくMINIがほしいけど、どれを買えばいいか迷ってしまう初心者へ
【大ヒットも納得】値段相応な点もあるが…スズキ新型「フロンクス」は装備も走りもライバルより神コスパ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!