新世代ボルボの第一弾「新型XC90」に試乗。先代オーナーが進化を語る
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
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新型XC90は、前ページで記した初代モデルのキャラクターを100%引き継ぎながら、長所をさらに伸ばし、短所を克服することに成功している。「先代とはまったく違うクルマになった」と言う人もいるけれど、僕はそうは思っていない。なぜなら「家族をもつ男と女のためのクルマ」というコアバリューにはいささかも変わりがないからだ。
ただし、先代のスターティングプライスが678万円だったのに対し、新型は774万円と、100万円近く上がっている。ボディサイズもひとまわり大きくなり、全長は4950mm、全幅は1960mmに達した。弟分のXC60が登場したことにより、上級移行した格好だ。
ドイツのプレミアム御三家ならいざ知らず、最近のボルボはV40やXC60といった、さほど高くないモデルを中心に売ってきた。そんななか、ユーザーは新型XC90にどんな反応を示すのか? そこに若干の疑念をもっていたのだが、驚くべきことに、受注の多くを上級グレードの「T6 AWD インスクリプション(909万円)」が占めているという。また、「T8 ツインエンジン」と呼ばれるプラグインハイブリッドも、1009万円という価格をよそに20%近くに達しているそうだ。
そう、新型XC90を購入している人の多くはこのクルマをプレミアムカーと認め、それに相応しいグレードを選び、それに見合った価格を喜んで支払っているのである。諸経費やオプションを含めるとほぼ1000万円という価格をユーザーに納得させているのは、新型XC90にそれだけの説得力が備わっていることを示している。卓越した内外装のデザインとクオリティがそこで大きな役割を果たしているのは間違いないが、先代モデルの短所だった「走り」の領域を大幅に改善している点にもぜひ注目していただきたい。
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