新世代ボルボの第一弾「新型XC90」に試乗。先代オーナーが進化を語る
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
インテリアも見所満載だ。大型液晶ディスプレーを配置し、そこにほとんどの機能を統合したのは、これからのクルマにとって必要不可欠なコネクティビティへの対応が主目的。しかし、それは同時にシンプルな美しさへのこだわりでもある。スイッチ数は究極まで減らされ、質感の高さや造形の美しさを際立たせている。シンプルで清潔で、しかし乗員を心の底からリラックスさせる暖かみを伝えてくるあたりは北欧デザインの真骨頂だ。
ボルボインテリアの代名詞であり、僕のお気に入りでもあった「フリーフローティング・センタースタック」は廃止されたが、このシンプルで美しいインテリアを見せつけられたいま、名残惜しさは一切ない。
タブレットのようなタッチパネル式液晶ディスプレーは、ナビ、空調、オーディオの他、車両の細かな設定ができる。タッチやフリック操作に加え、ほとんどの機能を音声でコントロールできるとのことだが、機能が多いだけに使いこなすまでにはちょっと時間がかかりそうだ。
試乗車にはオプションのBowers&Wilkins製オーディオが搭載されていた。これは間違いなくXC90のキラーコンテンツのひとつになるだろう。ボルボ本社の近くにあるイェーテボリ・コンサートホールにゴールデンシートと呼ばれるベストポジションがある。席番号577。まさにそこで聴く音を再現したのが「コンサートモード」だという。
当然ながらおすすめはクラシック。僕はそのホールに行ったことはないし、普段はクラシックもほとんど聴かないが、音が鳴り始めた瞬間に鳥肌がたった。目を閉じたら、目の前で演奏しているオーケストラの姿がクッキリと目に浮かんできた。こんなにクリアで、リアルで、繊細で、広がりがあり、かつ迫力のある音を車内で聴いたのは初めての経験だった。これはぜひショールームで体験して欲しい。他にもスタジオモードとステージモードがあり、幅広い音楽ジャンルに対応している。
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