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新型スペーシア&スペーシアカスタム試乗 車内で過ごす時間が増えた時代に合わせたクルマ作り

静かさはN-BOX優位だが走りは十分

ターボ車は最高出力64ps、最大トルク98Nm。軽ターボ車として標準的で、よくできたCVTのおかげもあって、910kg(FWD車)の車体を痛痒なく走らせる。静粛性は、ずば抜けて静かなホンダN-BOXほどではないにせよ、不満のないレベルだ。三菱デリカミニと同等。最高出力49ps、最大トルク58Nmのノンターボ車は、エンジンの高回転を使う頻度と時間が増えるため、その分やかましい。ノンターボ同士の静粛性を比べるとN-BOXの優位性が際立つ。

背高なクルマとは思えないほど安定感があって、よほど乱暴な操作をしなければ旋回時にグラリと揺れて不安な思いをすることもない。乗り心地は最新軽ハイトワゴンの平均ポジションにある。軽ハイトワゴンは成熟しきっていて、どれかだけが突出した性能をもつことはない。

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全車マイルドハイブリッドなのが効いて、燃費はスペーシアの得意分野だ。N-BOXのターボが20.3km/L、ノンターボが21.6km/L、デリカミニのターボが19.2km/L、ノンターボが20.9km/Lなのに対し、スペーシアはターボが21.9km/L、ノンターボが23.9km/L(燃費スペシャルの廉価版だと25.1km/L)と一番良い。

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>>先代スペーシア カスタムのカタログ情報はこちら

スペーシア カスタムのインテリア

グレードを問わず、Aピラーが前後2分割となっていて、前方の視界がよいので運転しやすい。ヘッドアップディスプレイはフロントガラスではなくプラスティックパネルに投影するタイプだ。予防安全性能も進化した。前方の障害物を検知するために従来のステレオカメラに代えてミリ波レーダーと単眼カメラを採用し、検知範囲が拡大した。上級グレードには全車速追従および停止保持機能、さらに車線中央維持支援機能が付いたアダプティブクルーズコントロールが備わる。

新型スペーシアは、ユーザーの意見を最大限取り入れ、2代目よりも確実に進化した使い勝手のよいハイトワゴンだった。街なかでしょっちゅう見かける様になるまでに時間はかからないだろう。2色、3色しか設定しないモデルもあるなかで、スペーシアに8色、スペーシアカスタムに7色のボディカラーが設定されている点は素晴らしい。豊富な選択肢の中から選ぶ楽しみを与えてくれる。どうせ売れるのは2、3色に限られるにしても。

<終わり>

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