アウディ Q8はスタイリッシュで完成度が高いが積極的に選びたくなる決め手に欠ける
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:編集部
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carview!編集部の駐車場は東京都心の巨大なビルにある。ビル内の駐車場によくあるコンクリート打ちっぱなしの空間で、いかにも人工的な雰囲気だ。そしてやや薄暗い。そこに置かれたアウディ「Q8」を見て、しっくりきているなと感じた。
今回試乗した車両はドラゴンオレンジメタリックというややエモいボディカラーだったのだが、それでもアウディというブランド自体がエモーショナル(情熱的)というよりインテリジェント(理知的)寄りなので、ジャングルよりもコンクリートジャングルのほうがよく似合う。
Q8は同社のフルサイズSUVであるQ7のクーペ版だ。MLBエボという同じプラットフォームで開発されており、5ドアである点も同じ。全長4995mm、全幅1995mm、全高1690mmと「Q7」よりもわずかに小さい。といってもホイールベースは2995mmもあり、絶対的には決して小さなクルマではない。
サイズにほとんど制限のないこのクラスならではの伸びやかさ、贅沢さを感じさせる。新世代アウディ顔は八角形のシングルフレームグリルが左右のヘッドランプやエアインテークと一体化していて、なかなかアグレッシブな表情となっている。昨今、こういう顔つきのフルサイズSUVの場合、ドライバーにはより一層の品性が求められる。間違っても高速道路の車線上に斜めに停めて交通を妨害したりしてはいけない。
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