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ボルボ XC60 T5 SE 廉価モデルの実力は?

ライバルを凌ぐお買い得感

いまやボルボのベストセラーカーへと成長したXC60に、価格を大幅に引き下げたエントリーグレードが加わった。2リッター直4ターボエンジンにDCTを組み合わせたFFモデルのT5 SE(以下T5)だ。価格は3リッター直6ターボを積むT6 SE(以下T6)より100万円安い499万円。BMW X3(570万円~)、アウディQ5(569万円~)、メルセデス・ベンツGLK(675万円)といったドイツ製ライバルと比べてもかなり買いやすい価格を実現しているのが、まずは大きなセールスポイントである。

エントリーグレードとはいえ、内外装に“剥ぎ取り感”は一切ない。装備内容にしても、電動シートやキーレスエントリーシステム、デュアルキセノンヘッドライトの他、HDDナビゲーションシステムまで標準で装備するのだから、ほぼフル装備と言っていいだろう。

もう一点、注目したい標準装備アイテムがシティセーフティーだ。詳しくはこちらを参照していただくとして、簡潔に書けば「30km/h以下での追突を軽減、もしくは防止する追突防止&軽減ブレーキシステム」となる。XC60は、ゴー&ストップの多い街中でのリスク軽減に大きな効果が期待できるこの技術を世界で初めて標準装備したクルマだが、嬉しいことに、エントリーモデルのT5にもシティセーフティーは標準装備されている。

1959年、ボルボは他に先駆け3点式シートベルトを“発明”した。しかし自社だけで独占するにはあまりに効果的すぎるという理由から、特許を無償で公開した。そう、安全装備はカタログに誇らしげに書くだけではなんの意味もない。普及して初めて効果を発揮するのだ、というのがボルボのポリシーであり、そんな考え方は最新モデルのXC60にも息づいているのである。

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