新型スズキ「ソリオ」試乗 居住性だけでなく走りも優れた大衆実用車
2020/12/29 11:55 carview! 文:伊達軍曹/写真:篠原 晃一 109
2020/12/29 11:55 carview! 文:伊達軍曹/写真:篠原 晃一 109
スズキ自慢の新骨格「HEARTECT(ハーテクト)」に加えて、構造用接着剤で部品間のわずかなすき間を埋めているせいか、乗り味は基本的にファミリーユース向けの柔らかなタッチであるにもかかわらず、同時に「しっかり感」のようなものがドライバーの両手両足およびお尻と背中にしかと伝わる。
そのため運転中は(よほどぶっ飛ばさない限りは)常に“安心”を感じることができ、この種のファミリーカーにありがちな「雲をつかむようなステアフィール=手応えが希薄すぎて、何がなんだかよくわからない」というアレとは無縁である。
箱型だけに高速道路を巡航中の風切り音は、背の低い車と比べればやや大きめと感じた。だがそれ以外は、100万円台スタートのファミリーカーの走りとしては「文句の付けどころがない」とするしかないのが正直なところである。
「文句の付けどころがない」といえば、新型ソリオは左右フロントシートの座り心地と、リアシートの乗り心地も秀逸だ。
まぁバンディットではなく「ソリオ」のほうのシート表皮の柄はちょっとダサいと思うが(すみません)、フロントシートのタッチはどことなくフランス車のそれを感じさせる「ソフトだがしっかりしてる」といったニュアンスで、後部座席の乗り心地も、主に後席に座っている時間が長かったカメラマン氏いわく「昨日乗った○○(某高級車)より断然イイ!」とのこと。
筆者も後席に移動して確認してみたが、なるほど確かに不快な揺れや突き上げなどがなく、これは快適。○○よりイイかどうかは(乗ってないので)わからないが、少なくとも新型ソリオの後部座席は「長時間座っていても苦にならない後席」であることは間違いない。
苦にならないといえば、後部居住空間の広さもかなりのものだ。
リアシートは165mmの前後スライドと最大56°のリクライニングが可能なのだが、助手席の乗員が普通に安楽なシート位置にセットしたうえでリアシートを一番前までスライドさせても、後席に座る身長175cmの成人男性のヒザもとには6cmほどの余裕がある。そして前後スライドを一番後ろまで下げれば超絶余裕で足が組める。
またその際の荷室スペースもぜんぜん狭くはないため(最小床面長でも55cm)、この後席および荷室は、4人家族であればかなり重宝するはずだ(※ただし全幅1645mmの小型車であるため、後席に大人3名を座らせるのは拷問に近い)。
さらに、このたびの新型から室内天井部に新設された「スリムサーキュレーター」は車内全体の温度の均一化に寄与するため、夏場および冬場(特にクソ暑い真夏の日中)に威力を発揮するだろう。
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