アルファ8Cスパイダー クルマの快楽ここにあり
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:FCAジャパン
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:FCAジャパン
いま、自動車に求められているのは、いかにロマンチックな気持ちにさせてくれるか、ということかもしれない。
事実、これほどまでに燃料消費率とCO2排出量の低減が叫ばれ続けると、正直辟易とした気持ちになってくる。もちろん先述した2つの数値を低減することこそが、世界中の自動車メーカーの急務であり、この2つの数値を下げなければ商品として成立しなくなる危険さえはらんでいるのは百も承知。しかし、誰が始めただろうこの競争は、いつしか謳い文句重視になりつつあり、自動車から大切な何かを急速に失わせている気がする。
地球に優しい…環境に優しい…
そんな表現が真実とは若干異なるものであることは既に多くの人が感じているのだが、機運の高まりがそう感じることを許さず、ゲームはどんどんエスカレートしているように思える。どうも釈然としない感覚を残しながらも、である。
だからといって、こうした機運に真っ向から背を向けようとは思わないが、大切な何かを失い極めてドライになりつつある自動車にはどこか相容れないものを感じる。本当にそれでいいのだろうか? とは思う。
そんな折に、イタリア・トリノ郊外にあるアルファロメオのテストコースで対面したアルファロメオ8Cスパイダーは、まるで廃墟の中で異常なまでに美しく咲き誇る艶かしい花のように見えた。
それは決して可憐で慎ましい…といった類いのものではない。むしろ人間の中にある欲望に衝動を与えるような類いのものである。だが燃料消費率とCO2排出量という言葉の羅列によって疲れを感じていた心には、十二分以上の癒しを与えてくれると思えた。
8Cスパイダーはまるで、生物が見当たらなくなった世界で、血が流れ息づいている唯一の生物のようにすら思えた。果たしてそれが天使なのか、はたまた悪魔なのかは判らないが、とにかく未だ生と心のあるものが存在する…そんな風にさえ思えた。
日の光の下でトップを脱ぎ捨て、美しい肢体を赤裸々にさらけ出す8Cスパイダーは、2007年に世界限定500台と発表されその場で完売したクーペである8Cコンペティツィオーネのオープン版である。今年のジュネーブショーで発表され、やはり500台限定とされている。
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