トヨタの納期遅れの原因は?人気車の納期目安やキャンセルについて解説【購入ガイド】
掲載 更新 carview! 1
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国内メーカー別の販売台数でトップを走るトヨタは、2023年1月現在、納期が長めの状況です。従来であれば1~2か月で納車できるモデルでも、3か月~6か月以上もの納期となる場合があります。
この記事ではトヨタの納期遅れの原因とその問題点、キャンセルの可否や今後の戦略について解説します。現行モデルの納期目安や中古車についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
現在、トヨタに限らずすべての自動車メーカーで部品不足による納期遅れが続いています。ハイブリッド搭載モデルが多いトヨタは部品調達が特に厳しく、納期遅れが解消されていない状況になっています。ここでは、トヨタの納期遅れの現状について詳しく見てみましょう。
納期遅れは新型コロナウイルス感染症の拡大と、世界的な部品不足によって引き起こされています。部品が不足したことで生産が遅延し、従来の商談スケジュールが通用しなくなりました。そのため、納期に最短でも2か月以上かかる状況です。
また、一部仕入れ先での新型コロナウイルス感染者発生による出勤率低下や部品供給不足により、稼働停止の日程が増えている工場もあります。
納期が遅れたことにより、6か月以上の納期を必要とするモデルは受注を停止している場合があります。特に、次のフルモデルチェンジや一部改良を予定しているモデルは、受注を停止しているため注意しましょう。
公式サイトでフルモデルチェンジや一部改良の案内をしているわけではありませんが、納期が6か月以上で詳細を販売店に問い合わせる必要があるモデルは発注を停止している可能性があります。
2023年1月時点では10車種以上のモデルが該当するため、欲しいモデルの納期目処が長い場合は販売店に確認してみましょう。
トヨタの納期遅れは、部品供給不足が大きな原因です。主に不足している部品は半導体ですが、半導体以外の部品不足や生産計画などにより納期が遅れている場合もあります。
ここでは、半導体が不足した原因と半導体以外の不足部品、生産計画について紹介します。
現在深刻な問題となっている世界的な半導体不足は、新型コロナウイルス感染症が拡大する2020年より前に起きた、アメリカ・中国間における貿易摩擦と輸出管理規制の強化が深く関係しています。そこに追い討ちをかけたのが新型コロナウイルス感染症です。
半導体は自動車だけでなくスマートフォン、エアコン、AV機器など、多くの電化製品に使われています。緊急事態宣言による行動規制により、半導体需要は広がりました。それにより需要と供給のバランスが取れなくなり、自動車生産にも大きな影響を与えています。
トヨタで不足している部品は半導体だけではありません。樹脂パーツや塗料、電源供給や信号通信に用いるワイヤーハーネスなどの部品も不足しています。海外の仕入先工場でのトラブルや輸入規制なども重なり、特定のメーカーでしか製造できない部品は特に不足傾向です。
さまざまな部品が不足していることから、工場の稼働停止日数も予定より増え、2022年4月と5月は生産計画を下回る実績となっています。
納期遅れは半導体などの部品不足だけではなく、生産計画にも関係しています。トヨタは「ハリアー」や「ランドクルーザー」など、グローバルで人気の高い車を販売しています。
メーカーの予想に反してグローバル需要が高くなったことも、納期遅れの要因です。その生産計画の食い違いに部品不足が加わり、さらに納期が遅れる事態となりました。
納期遅れが起こることによって、問題点がいくつか発生します。納車に時間がかかるのはもちろんですが、納車待ちが出るユーザーだけではなく、メーカーや販売店にとっても不利な状況です。
ここでは、トヨタの納期遅れによって引き起こされる「ユーザー側の問題」と「メーカー・販売店側の問題」について見てみましょう。
ユーザーにとっての一番の問題は車検です。新車の購入を検討する方の多くが、次の車検直前での乗り換えを考えています。そのため、次の車検満了前に納車できるよう商談を開始したとしても、納期が延びると車検前に納車されません。
そうなると、諦めて車検に通すか一定期間車に乗らないかの選択を迫られることになります。ユーザーにとっては、車検時期と納車時期の関係は大きな問題点です。
メーカーや販売店の問題は、受注台数の低下です。フルモデルチェンジや一部改良を控えたモデルは、もし納期が遅れてしまうと納車後すぐに新モデルが発売される可能性があります。そのため、受注自体を停止している車種が複数あるのです。
また、商談を開始しても車検満了の時期に間に合わないことが分かると、ユーザーが購入を見送る可能性もあるでしょう。そうなると売上台数は伸び悩む結果になり、販売店の成績も下がることになります。
生産の遅延で納期遅れになると、注文した車をキャンセルするか悩む方も多いのではないでしょうか。特に車検が迫っている場合では、キャンセルの可否が重要です。
キャンセルの可否は販売店によっても異なるため、直接確認する必要があります。一般的には契約の成立や架装の有無などで可否が分かれるため、詳しい内容を見てみましょう。
車の契約成立の条件は、自動車公正競争規約によって決まりがあります。その中身は登録・改造・架装・修理・引き渡しのいずれか早い日時です。販売店によって契約成立の条件は異なりますが、押印後であっても契約が成立していなければキャンセルできる場合があります。
なお、特別塗装やオプションを追加した場合は、「メーカーに発注した時点で契約が成立する」といったケースが多いため注意しましょう。
ローン提携販売や割賦販売などの場合では、契約書の日時によって契約が成立します。また、販売店の署名や捺印によって契約が成立する場合もあります。
納期が長い場合や伸びる可能性がある車種の場合には、商談時に契約の成立とキャンセルの可否、条件についてしっかり確認しておきましょう。
契約成立後のキャンセルはキャンセル料が発生します。人気車種の場合はキャンセル料を請求されないこともありますが、多くの場合は必要です。万が一のことも考え、キャンセル料の金額についても事前に確認しておきましょう。
自動車メーカーに限らず、深刻な半導体不足・部品不足が続いています。各メーカーは対策に迫られている状況ではありますが、トヨタではどのような戦略を立てているのでしょうか。ここでは、納期遅れに対するトヨタの戦略と今後について紹介します。
トヨタでは生産計画に対する減産が度重なり起きています。しかし、計画生産台数を大幅に減らすことなく計画を早めに伝えることで、受注開始を前倒しにして納期遅れのリスクを減らしていく見通しです。
また、不足部品や原材料価格高騰に対応すべく、使用量の削減や安価な材料への変更も検討されています。トヨタ車の安全と品質を守りながら時間をかけて原価低減を行い、ユーザーニーズに応える対策を考えているようです。
部品供給不足が起こったことにより、今後は安定供給ができる部品の検討も行われています。商品開発の時点で他社製品への代替が可能かどうかなど、汎用性が重要です。
また、商品開発から見直すことで原価の改善も必要になりました。その上で、ユーザーに付加価値を与えられる商品を開発していく取り組みが検討されています。
現在トヨタではどのくらいの遅れが出ているのでしょうか。一般的には約1か月~2か月で納車可能となりますが、現在の納車は最短でも2か月はかかる見込みです。ここでは、納車までの流れと現在の納車時期を紹介します。
販売店で注文した車が納車されるまでには、さまざまなステップがあります。
トヨタが公表しているものは、上記の1、2に該当する「工場出荷時期目処」です。販売店への輸送やオプションの装着、納車準備などにより、この目処からさらに1か月程度の時間がかかる場合もあるでしょう。
工場出荷時期の目処はトヨタ公式サイトでご確認ください。
参考:生産遅延に基づく工場出荷時期目処の一覧
https://toyota.jp/news/delivery
トヨタの人気車種の多くが納車時期が長く、なかには6か月以上かかる車種もあります。販売店への問い合わせが必要な場合は、フルモデルチェンジや一部改良を控えて受注を停止している可能性もあるでしょう。
新車の納期が延びていることから、中古車の人気が急上昇しています。店頭在庫のある中古車は、最短1か月程度での納車も可能です。ここでは、中古車人気が急増する中での中古車の取引価格や、トヨタ車の中古車相場について紹介します。
すぐに手に入る中古車は、車検までの期間が短い方や受注停止中のモデルが欲しい方、お得に車を購入したい方にとって魅力的です。
「USS(Used car System Solutions)」の情報によると、2022年4月~2022年12月において中古車の出品台数や成約台数は前年比105%前後と大幅に増加しているわけではありませんが、成約車両単価は同期間の累計で前年比121.2%と高騰していることが確認できます。
参考:USS「過去の月次データ」
https://www.ussnet.co.jp/ir/library/monthly/2022/
中古車価格の高騰はすべての車種が該当するわけではありませんが、人気の高い車種や受注停止している車種に関しては比較的相場が高くなっています。
例えば、ハリアーは現行モデルの新車価格が312万8,000円~620万円であるのに対し、中古車相場は279万円~664万5,000円です。RAV4は新車が293万8,000円~563万3,000円で中古車相場が208万9,000円~564万2,000円、アルファードでは新車が359万7,000円~775万2,000円で中古車相場が179万8,000円~1,720万円となっています。
(2023年1月時点の情報です)
トヨタの納期遅れは、半導体不足や部品不足、生産計画の誤算などさまざまな要因があります。納期遅れによる問題点は多々あるものの、従来の納期に戻るには長い時間を要するでしょう。
納車時期を早めたいのであれば中古車がおすすめです。しかし、車種によっては取引価格が高騰しているものもあるため、納期を優先するか価格を優先するかをよく考えて選択しましょう。
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