シトロエンC5海外試乗記 後編は吉田匠がレポート
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
クルマのモデルチェンジによくあるパターンが「キープコンセプト」。ご存知のとおり、先代がヒット作だったため、新型も先代の基本スタイルを受け継ぐモデルチェンジをいう。ゴルフI⇒ゴルフIIなんかその代表的なものだし、最近ではニューミニ⇒新型ニューミニもそう。つまり、個性の明確なモデルはキープコンセプトになりがちということだ。
ところがなかには例外がある。例えば今回の主役シトロエンC5がそうだ。個性派の多いフランス車のなかでも取り分けクセの強いクルマを生み出すことで知られるシトロエンのクルマでありながら、先代後期型のフロントに加えられたダブルシェブロンのマークをモチーフにしたグリルが共通するのを除けば、先代と新型のあいだにルックス上の共通項は事実上皆無。強いていえば先代も新型も、リアオーバーハングよりフロントのそれの方が長いという、シトロエン独特のプロポーションを持っているのが共通項だろう。
それはなぜかというと、新型が敢えて先代に似るのを避けたからだ。先代のスタイリングは他のどのクルマにも似ていない個性的なものではあったが、どちらかというと奇妙なカタチで、いかに個性派好きのシトロエンフリークであっても素直に飛びつきたくなるような魅力を持っていなかった。一時期C5の前身であるエグザンティアに乗っていた僕でさえ、先代C5のエクステリアデザインに共感を持つことはできなかったくらいだ。
シトロエン自身もとっくにそれに気づいているから、新型は先代とは似ても似つかないスタイリッシュ路線でやってきた。4ドアの「サルーン」とステーションワゴンの「ツアラー」の2種類がある新型のボディは、プロポーションとフロントグリルこそシトロエン風だが、デザインのテイストはむしろアウディやBMWといったドイツのプレミアムブランドのクルマを連想させる。だから昔からのシトロエンファンは戸惑いを覚えるかもしれないが、先代よりずっとカッコいいクルマに仕上がっているのは間違いない。
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