【あの頃、あいつの加速はイカれていた】初代日産「シーマ」は海外ライバルをも凌駕する爆速サルーンだった
掲載 更新 carview! 文:横田 宏近 73
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シーマは、街中はもちろん、高速道路でも無敵の存在だった。フロントグリルの輝きがルームミラーに映った瞬間、前走車は道を譲った。シーマの威圧感は、それもまた一種の社会現象だったかもしれない。
なにしろ、シーマに対抗できるクルマは当時ポルシェやフェラーリといった純スポーツモデルのみ。「パワーエリート」という言葉がこれほど似合うクルマも少なかった。
注目グレードは、「タイプII-S」。車高を低く抑えた専用チューンの足回りを持ち、鍛造仕様のスポーク形状アルミホイールを採用した「走り仕様」である。シーマの強烈なパフォーマンスが純粋に楽しめる「大人のスポーツセダン」だ。タイプII-Sを選ぶユーザーは少数派だったが、それだけに街で見かけると、その存在感は格別。凄味を感じさせた。
(終わり)
(写真:日産)
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