「ライドシェア解禁をタクシー利権が妨害している!」論が語らない“日本の闇”。タクシー不足の真の理由とは?
掲載 carview! 文:山本 晋也 131
掲載 carview! 文:山本 晋也 131
別の視点として、AI(人工知能)や自動運転の進化によって「職業ドライバー」が不要になるという未来がイメージされつつあることも、タクシードライバーを職業として選ぶインセンティブを下げているという面もあるかもしれません。これから社会に出て、長く働こうという若者がクルマを運転することで“一生稼ぐ”というイメージを持つことはできないでしょう。
そうだとしたら、官民一体となって世界に先駆けて自動運転によるタクシー事業の全国展開の実現を目指すべきかもしれません。
もちろん、そこまでの“ツナギ”としてタクシードライバー不足をカバーするライドシェアは効果的でしょうし、社会的ニーズと受容度に合わせてライドシェアの解禁度合いが拡大していくということも否定できませんが、本質的には完全自動運転・無人運転によるタクシー的サービスの実現を目指すことが、最重要課題だと思うのです。
そんな未来はそう遠くない話かもしれません。
例えば冒頭でライドシェアの代表として名前を出したUberは、自動運転によるタクシーサービスに積極的で、数年内に日本でも同サービスを展開する計画があるといいます。そうなったらライドシェア解禁どころの騒ぎではなく、タクシードライバーという職業が消滅するカウントダウンが始まることになります。
>>【日本のタクシーの象徴】ジャパンタクシーはどんなクルマ? 内外装を見てみる
(終わり)
(写真:トヨタ、アフロ)
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