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“軽さ命”のスズキはなぜ新型SUV「eビターラ」に重いBYD製バッテリーを採用したのか? その戦略を読み解く

LFPバッテリーの弱点は重量。スズキらしさとのギャップも

ここまで見ると、LFPバッテリーには利点が多いように思えるが、もちろん弱点も存在する。

それは「エネルギー密度の低さ」による重量増である。エネルギー密度が低いということは、同じ電力量を得るためにはバッテリーサイズが大きくなり、そのぶん重くなる。

この点を克服するために、BYDグループでは「ブレードバッテリー」と呼ばれる構造を導入し、スペース効率を高める工夫をしている。それでも、重量面では三元系より不利である。

eビターラの車重は、49kWh仕様で1700kg、61kWh(2WD)仕様で1790kg。ボディサイズは全長4275mm×全幅1800mm×全高1640mmで、B~Cセグメントに分類されるSUVだが、同クラスの競合車と比較してもやや重めである。

たとえば、61kWh(2WD)仕様は、ヒョンデ「コナ ボヤージュ」(航続距離625km)に対しては約60kg重く、プジョー「e-2008」(航続距離380km)と比べると約160kg重い。

スズキはこれまで、ICE(内燃機関車)やマイルドハイブリッド車で「軽量・低燃費・コスト重視」の開発思想を貫いてきた。その意味では、eビターラの重量はやや“らしくない”側面といえるかもしれない。

とはいえ、実際に試乗した際には、重量によるネガティブな印象はほとんど感じられなかった。LFPバッテリーを採用したことがスズキのBEV戦略にとって正解だったのか…その答えは、これから市場が示すことになるだろう。

(終わり)

(写真:スズキ、ヒョンデ、プジョー)

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みんなのコメント

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  • 2025/8/08 21:20

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    発火しないリン酸鉄リチウムバッテリーが重くても現時点ではベスト。発火事故が多いモバイルバッテリーやモバイル扇風機もすべてこれにしてほしい。他の軽量バッテリーの安全なものが出てくるまでは。
  • 2025/8/08 19:26

    違反報告

    リン酸鉄リチウムイオン電池は、0℃を下回ると充電できないという大きな弱点があるんだけど、電池を温めるヒーターを内蔵するなどの対策はされてるのかな?
  • 2025/8/08 21:08

    違反報告

    スズキはシャシの前後部分を含むプラットフォームを担当して、電池搭載部分シャシと電気系の設計はトヨタとBYD協業設計ののbZ3セダンだろうから。インドの暑さとメンテナンス技術力を考えたら3元系は難しい。出来るだけ安全で出来るだけノーメンテ。6年なりして次期型の頃ならコバルトレスのニッケルマンガン系なり次世代の廉価タイプ電池になるでしょうし。

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