サイトトップへ

サイト
トップへ


現在位置: carview! > 編集記事 > コラム > タカタ批判でエアバッグ問題を終わらせるな。自動運転時代に問われる安全哲学

ここから本文です

タカタ批判でエアバッグ問題を終わらせるな。自動運転時代に問われる安全哲学

タカタ批判でエアバッグ問題を終わらせるな。自動運転時代に問われる安全哲学

写真:アフロ

リコールの遅れは自動車メーカーの事情もあった

最初の被害者は18歳の女性ドライバーだった。2009年に、女性が運転する2001年式のホンダ アコードが衝突事故を起こしてエアバッグが展開するが、異常に高い圧力で爆発したため火薬が入っていた金属容器(インフレーター)そのものが破裂・飛散して、女性の頸動脈を切断してしまったのだ。このアコードは2008年のリコールには含まれていなかったため、ホンダはリコールの対象車を拡大して対応するが、その後も、同様の死亡事故がホンダ車に集中して起きてしまう。

問題の深刻さに気づいたホンダはどのように対応したのだろうか。アメリカ人の命が奪われたので、アメリカ政府も事の重大さに注目していたが、リコールは後手に回り、その対象車がなかなか特定できない状況が続いていた。その理由は次のようなものであった。
==========
・現物は破裂してしまい確認できない。
・疑わしい時期に製造されたインフレーターを回収して実証実験を試みるが現象が再現できない。
・製造拠点が転々としたため、古い製品の製造過程のデータが廃棄されてしまっている。
==========
こうして対応が遅れていく間に、2010年には同社のエアバッグを採用していた他の自動車メーカーにもリコールが及び、泥沼に引き込まれるような最悪の状況になってしまった。

早い段階で大規模なリコールに踏み切れば被害を減らすことができたはずだが、硝酸アンモニウムの使用を中止した場合、当時のタカタでは代替プロペラントの調達が難しく、自動車メーカーの対応も消極的で、大規模リコールを決定する時期を失ってしまったように見える。

コメントの使い方

みんなのコメント

ログインしてコメントを書く

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

サイトトップへ

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

関連サービス

メールマガジン メールマガジン