レクサスの旗艦セダン「LS」が受注停止中。何が起きた？ 人気低迷でこのまま終焉してしまうのか

レクサス LF-ZC

新型「LS」は「登場しない」可能性も…

こうした状況を打開するためには、やはりフルモデルチェンジを行うしかありません。しかし、前出のある業界関係者は「新型モデルが登場しない可能性も十分考えられる」と言います。

「レクサスにとって最大の市場であるアメリカでは、LSの販売台数は全盛期の10分の1以下に減少しています。

日本やほかの地域も合わせて年間5000台程度の販売台数という現状では、多額のコストを投下してLSの新型をリリースするメリットは皆無です。

少なくとも、LSの新型モデルが登場するのであれば、コンセプトの大幅な刷新は避けられません。具体的には、BEVとして生まれ変わるというアイデアが考えられます。

実際、レクサスは2023年の『ジャパン・モビリティ・ショー』において、将来のフラッグシップBEVである『LF-ZC』を世界初公開しています。

ただ、LF-ZCはあくまでもコンセプトモデルであることに加え、自動車メーカー各社が電動化戦略を見直しているなかでは、LF-ZCが新型LSとして今後数年内に市販される可能性は低そうです。

このように考えると、やはりLSの新型モデルが登場することはないのかもしれません」

現時点では、レクサスはLSの新型モデルについて具体的なアナウンスを行なっていません。

LSは、トヨタ「セルシオ」として販売されていた時期もふくめると、35年以上の歴史をもつ由緒あるモデルであるだけに、その動向に注目が集まります。

（終わり）

（写真：レクサス、トヨタ）