【期待大】価格高騰の時代に“手の届くSTI”を再構築。スバル「パフォーマンスB STIコンセプト」に込めた現実的な理想とは

スバル パフォーマンスB STIコンセプト

これまで培ってきた技術資産をどう未来へつなぐか

伊藤さんは「お客様の期待に応えるために新しいものを届けたい気持ちは当然あります」と話します。

「ただ、新しく作ることだけが新しいわけではありません。従来の技術をうまく組み合わせることで、コストを抑えつつ新しい価値を生み出すこともできる。そういう考え方を大切にしています」と続けます。

コストを抑えられる理由は、既存のアセットを活用している点にあります。クロストレックのプラットフォーム、水平対向4気筒ターボエンジン、6速マニュアルトランスミッションなど、いずれもスバルがすでに量産化している技術を組み合わせています。

インプレッサやクロストレックにはハイパフォーマンスバージョンが存在しないことからも、こうした“手持ちの資産でつくるスポーツモデル”という発想が際立ちます。

スバルが積み重ねてきた水平対向ターボエンジンやAWD技術をどう使い、どう時代に合わせていくか。その“再構成”こそが、このコンセプトモデルの本質です。

今あるアセットの組み合わせだけに、反響次第では現実味が高そうです。今後に期待したいところです。

（おわり）

写真：スバル、編集部