ファルケンのフラッグシップ「FK510」を欧州車に装着して試走した
掲載 更新 carview! 文:竹町 昭男/写真:ファルケン
掲載 更新 carview! 文:竹町 昭男/写真:ファルケン
太い主溝は高速域の耐ハイドロプレーニング性能を重視する欧州スポーツタイヤのトレンドであり、珍しいものではない。日本では静粛性を重視するユーザーが多いため、細い溝のモデルが多いが、欧州で先行販売するFK510の場合は耐ハイドロプレーニング性能を重視して、しっかりした溝を刻んだ。一方、ブロックピッチは一般的なスポーツタイヤから考えると明らかに細かい。センターからショルダーまでストレートリブを廃止。すべて横か斜めのサイプを刻み、ショルダー部は太い横方向の溝を刻む。これはウエットブレーキ性能を狙ったものだと推測できる。欧州では雨の日の高速ブレーキング性能が極めて重要で、ユーザーニーズも高い。ハイパワーな高性能車が増えており、車重も増加傾向。とくにウエットブレーキ性能は重要度が増しているわけだ。
ちなみにFK510は、欧州の著名なタイヤレビューを実施するオートビルト誌で52モデル中2位を獲得した。耐ハイドロプレーニング性能やウエットブレーキ性能が優れていなければ上位獲得は不可能だ。欧州ラベリング制度のウエットブレーキ性能は日本の“a”と同じグレードに到達。日本では「余裕を持って“a”をクリア可能」というから、パターンデザインとともに、シリカを駆使した新コンパウンドの相乗効果がいかんなく発揮されていると言えそうだ。
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