ボルボ V60 B5 Rデザイン試乗 全方位好バランスで安全性もぬかりなしの万能ワゴン
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:編集部 58
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:編集部 58
ボルボを運転するのは久しぶりだ。ここ数年モデルチェンジが相次ぎ、2017-18、2018-19と2年連続で日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞(それ以前に輸入車が受賞した例は2013-14のフォルクスワーゲン「ゴルフ」のみ)するなど、華々しい新車攻勢をかけてきた同社だが、2021年は既存のモデルをじっくり販売する年で、メディア露出も控えめだ。
ボルボのラインアップは、縦軸をサイズ(車格)、横軸をボディ形状(カテゴリー)の図表を頭に思い浮かべるとわかりやすい。40、60、90という3種のサイズがあり、セダン、エステート(ワゴン)、エステートから派生したクロスカントリー、XC(SUV)という4種の形状がある。単純計算では3×4で12モデルとなるが、40シリーズにはXCしかないため、計9モデルのラインアップとなる。
それぞれに搭載されるパワートレーンも、他社に比べればシンプルな構成だ。数年前まで販売の主力だったディーゼルモデルを廃止した。純粋な内燃機関のみで駆動するICE(ガソリン)モデルも廃止した。全車MHEV(マイルドハイブリッド)かPHEV(プラグインハイブリッド)モデルだ。
気づけばボルボは電動車のみをラインアップするブランドとなっていたのだ。「2025年までに(グローバルでの)新車販売台数の約50%をピュアEVとする」という野心的な目標を掲げるだけに、逆算すると現時点でこういうラインアップになっていないとまずいのかもしれない。
今回試乗したのは、真ん中のサイズである60シリーズのエステート、「V60」だ。グレードはスポーティーなルックスをまとうRデザイン。624万円。ボルボのインテリアといえば、明るい色のウッドが思い浮かぶが、Rデザインはアルミ素材の加飾が施されたクールな内装だ。
大柄な人が多いスウェーデンのブランドだからか、ボルボのシート、とりわけフロントシートは昔からゆったりとしたサイズでつくられている。最新のV60もそうで、包まれるような掛け心地でリラックスできる。ステアリングホイール、シート、ミラーの調整代も十分。小柄な僕でもちょうどよいドライビングポジションを得られる。
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