孫子の教えを生かした『煽られないための運転術』のすすめ

イラスト：いらすとや

ヤバい奴を徹底的に避ける努力を惜しまない

車社会にまつわるモロモロのため、わたしの血圧は今日も微上昇を記録した。東名高速道路での煽り運転をきっかけに死傷されたご家族4人の無念を思うと、我が血圧は上がらざるを得ないのだ。涙も出てくる。

保険会社からいわゆるモータージャーナリストまで、近頃さまざまな話者が「煽り運転の被害に遭わないための運転術」的な話をネット上や新聞紙上、あるいはテレビジョンの番組内などで開陳している。

筆者はそれらのすべてを見たり読んだりしたわけではないが、どのご意見もおおむね有効であるように思えた。

ただ、わたくしが日頃から行っている「煽られないための運転手法」は、どうやらまだ語られていないようにも思われた（もちろん、わたしが見落としているだけという可能性も大ではある）。

筆者が行っているその手法とは、「戦わずして勝つ」という孫子の教えを自己流にて止揚したものだ。要するに「ヤバい奴と触れ合う機会をそもそも作らないために、あらかじめ努力する」ということである。