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コラム 2018.5.4

【クルマ小説】僕は新人トップセールス vol.5「帝国ホテルのコーラフロート」

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【クルマ小説】僕は新人トップセールス vol.5「帝国ホテルのコーラフロート」
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一言で言って、いい予感はあまりしなかった

僕は平成12年頃に中古車屋のニイチャンを1年くらいやっていた。雇ってもらって5ヶ月目になる頃。

「日本○×銀行の狭山と申しますが」

狭山さんは、電話の第一声から自分の「立場」を強調して言ってきた。ある種のステータスのある人にとって、自らの身元を臆することなく明かすのは、ある意味で名刺代わりのようなもので、逆に僕のような凡人には出来ない振る舞いである。

こういうタイプのお客様、つまり、社会的地位のある階級意識のある層に、新人営業である僕は成果を残すことが出来ずにいた。僕のお客様、お得意様筋というと、やはり個人事業主やフリーランス、中小企業の社長が圧倒的に多数だった。だから、いい予感はあまりしなかった。

銀行のお偉いさん、ということだけはすぐにわかった。声の張り、自信のある口調、ビジネスライクで端的な会話。かなりのやり手ではないかと想像できた。企業や社会でそれなりに実力があり、上り詰めていくような人というのは迫力があるし、また、そうしたものを身に付けないと登っていけない、堂々とやらなければ社会では成功しない、そういうことなのだろう。僕の生き方はその逆だった。

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