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BMW118i試乗レポート こいつは3シリーズなのか?信じがたいほど滑らかな3気筒ターボ

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BMW118i試乗レポート こいつは3シリーズなのか?信じがたいほど滑らかな3気筒ターボ

BMW1シリーズは2015年5月にビッグマイナーチェンジを行なっているが、そのわずか3か月後に118iの搭載エンジンが変更になっている。MC直後は直列4気筒1.6L+ターボを搭載していたが、これが直列3気筒15.L+ターボになっている。試乗はこの1.5Lターボに変更された118iを試した。また120iに搭載されている直列4気筒1.6L+ターボはそのまま変更ナシだ。<レポート:高橋 明/Akira Takahashi>

ある意味貴重な2015年5月から8月の間に販売された4気筒1.6Lターボの118iは、136ps/220Nmの出力で118iの価格が298万円、Sport/Styleのグレードが338万円、そしてM Sportが358万円だった。8月から販売された118iは1気筒減り排気量も100cc減っているが、出力は全く同じで136ps/220Nmというスペック。ただし、最大トルクの発生回転数が1350rpmから1250rpmへと低くなり、実感するか微妙なところだがスペック上では乗りやすくなっている。

また、価格やグレード構成に関しも全く変更なく、ユーザーにとっては単にエンジンが少し小さくなったが、パワーには変化がないということになる。

BMWの1シリーズはプレミアムコンパクトと呼ばれるCセグメントにポジションし、セグメント唯一のFRレイアウトを維持しているモデルだ。BMWグループとしては先日レポートしたMINI CLUBMANが同じCセグメントにポジションするが、ユーザーの被りは考えにくいほど、嗜好のハッキリした2モデルと言える。

このMINI CLUBMANにも直列3気筒1.5Lターボ(B38A15A型)を搭載しているように、この118iに同様のエンジン、B38B15A型を搭載している。ただし118i用は縦置きであることはいうまでもない。このエンジンはBMWの新しいモジュラーエンジンで、ブロックや細かな部品などを共有することがベースになって開発されたエンジンで、最先端のユニットということになる。確認は取れていないが、BMW i8のエンジンも同じではないだろうか? またトランスミッションはMINI CLUBMANはアイシンAW製の8速ATでBMW118iにはZF製の8速ATを搭載する違いがある。つまり、FFの横置きレイアウトとFRの縦置きレイアウトの違いによるミッション違いだ。

しかし、試乗してみるとMINIと同じエンジンとはとても思えないほどの違いがあり、また4気筒1.6Lターボよりより滑らかになっていて、BMWに相応しいのはこの3気筒エンジンだ!と思えるほどの違いがあったのだ。とにかく滑らかでしっとりしていて、静かなのだ。MINI CLUBMANではクルマのキャラクターからエンジンの音が聞こえるようにしてあるのだろう、118iとは異なる印象を持つ。

もともと3気筒エンジンはエンジンサウンドや振動など、エンジニア泣かせな要素があり過去、現在使用されているすべての3気筒エンジンで、気持ちの良いエンジンは無かった。つまり、これまでの常識を打ち破った3気筒エンジンということができると思う。

試乗の場所は箱根ターンパイク。ドライで気温は7度前後でエンジンにも気持ちのいい環境だ。試乗車輌は118i Sportグレード。装着するタイヤはブリヂストン・トゥランザER300でサイズは205/55R16のフランフラットタイヤを履く。

走り出して最初に感じるのは乗り心地の良さ、しっとりとした高級感、しなやかに動くサスペンションに思わず「いいね~」とつぶやく。アクセルを開けたり閉じたりして、車速を上げ下げしてみると今度はエンジンの滑らかさに唸らされる。3気筒は難しいエンジンという先入観があるので、「あれ?こんなはずではない」と悪い印象を逆に探してしまう始末。それでもどこまでも滑らかに回り、静かに走る。

サスペンションの動きや55扁平のタイヤ、しっとりとした乗り心地と相まって、「かつてのシルキーシックスのフィールを3気筒で作り上げたのか!」と思えるほどの仕上がりの良さに感心した。

136ps/220Nmのパワーはスペック上では物足りないかもしれないが、箱根の厳しいアップダウンを走ってみるとそれほど気にならない。登坂車線で道を譲ってくれたクルマを勢いよく追い抜きをしようと思ったときに、加速力の弱さを感じるものの、車速の維持やコントロールは思い通りにできるわけで、大きな不満を感じることはないだろう。

BMW118i以外の1シリーズでは4気筒1.6Lターボを搭載する120i、そして直列6気筒3.0LターボのM135iがあるが、この3気筒は4気筒よりも滑らかだと思う。ちょっと信じがたい事実かもしれないが、それほどの出来栄えだと思って間違いない。

そして1シリーズのボディサイズは全長4340mm×全幅1765mm×全高1440mm、ホイールベース2690mmでE46型の3シリーズに迫るサイズへアップしているのだ。全長4470mm×全幅1740mm×全高1415mm、ホイールベースは2725mm。つまり全長で130mm短いものの全幅では逆に大きくなっている。ホイールベースではわずか35mmの差というサイズであり、このシルキーなエンジンフィールと高級なしっとりした乗り心地も併せてかつての3シリーズとの差が分からないほど熟成したモデルという印象だった。

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