同門のライバルハミルトンには発表前に伝えていた
12月2日金曜日深夜、驚きのニュースが飛び込んできた。メルセデスF1チームからのリリースのタイトルは、『ロズベルグは、夢をつかんだ』。
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つい先週の最終戦アブダビGPで、ルイス・ハミルトンとの激しいタイトルマッチを守りきってワールドチャンピオンに輝いたメルセデスF1チームのニコ・ロズベルグが、25年のレース人生にピリオドを打ち、今シーズン限りで引退することを突然、発表した。
鈴鹿で優勝した時に「タイトルを取れるかどうかは、自分次第だと理解して大きなプレッシャーが襲ってきた」とロズベルグ。同時に、「チャンピオンになれたらキャリアを終えることを考え始めた」と言う。
タイトルマッチは、最終戦までもつれ込み、追い詰められたハミルトンは、ペースを落して2番手に着けているロズベルグと、後方に迫ったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)や2台のレッドブルを近づけて、逆転を狙った。ロズベルグが4位になれば大逆転が実現する。
しかし、ロズベルグはガッチリと2位をキープ、父ケケ・ロズベルグとの親子ワールドチャンピオンに輝いた。
ロズベルグは、発表を前に、タイトルマッチの相手だったルイス・ハミルトンには意志を伝えていたという。
残念ながら、ディフェンディング・チャンピオンとして、対等の立場でルイス・ハミルトンと闘う2017年シーズン同門対決の夢は消えたが、大きなプレッシャーを乗り越えてワールドチャンピオンを獲得し、颯爽と引退したドイツ国籍のフィンランド人、ニコ・ロズベルグの名前は、深くF1GPの歴史に刻まれることになった。
(文:山口正己)
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