日本自動車輸入組合(JAIA)が1月10日、2018年12月の輸入車のブランド別販売台数を発表し、これにより年間ランキングが決定した。それによると独プレミアムスリーがすべて前年割れになった他、様々な傾向が見てとれる。
非ドイツ車の好調ぶりが目立つ
2018年の輸入車総販売台数は308,389台で前年比プラス1.1%だった。前年を上回るのは3年連続で、このところの経済の堅調ぶりを物語っているといっていいだろう。
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ランキングを見ると、トップは4年連続でメルセデス・ベンツとなった。前年からわずかに落ち込んだが2位のフォルクスワーゲンに1万5000台あまりの差をつけた余裕の首位だった。
フォルクスワーゲンはトップ5では最大の伸び率を記録して、前年の3位からBMWを抜いて2位に浮上した。量販モデルであるポロのモデルチェンジが好結果に繋がったようだ。
そして、3位はBMWで4位とは大きな差をつけている。以上トップ3はこの中では順位の変動があるにせよ、当面、ここに他ブランドが食い込むことはないと言っていいだろう。
ところで全体的にランキングを見るといくつかの傾向が見てとれる。まずはドイツのプレミアムスリー(メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ)がことごとく前年割れしていることだ。
モデルサイクルの関係があるにせよ、この落ち込みはユーザーの趣向変化の現れでもあるだろう。ボルボ、ジープ、プジョーといった非ドイツ車が大きく台数を伸ばしていることはその裏付けといえる。
また、FCAジャパンが扱っているブランドは総じて好調で、ジープ、フィアット、アルファロメオ、アバルトを合計すると22,313台にもなることや、プジョー/シトロエン、ジャガー/ランドローバーが前年を大きく上回っていることも注目しておきたい。
さて、2019年はどうなるだろうか。まず確実なのはボルボがXC40の受注を多くかかえているので登録台数は大きく増えること。さらにフォルクスワーゲンがディーゼルゲート以前の水準に戻ってくる勢いが出てきたことにも注目だ。
いずれにしろ経済状況の大きな変化がない限り、ニューBMW3シリーズなど有力モデルの日本導入もあるので、今年も日本の輸入車マーケットは着実に拡大することになるだろう。(写真:永元秀和)
○2018年輸入車ブランド別販売台数ベスト20
1位:メルセデス・ベンツ 67,531台(99.0%)
2位:フォルクスワーゲン 51,958台(106.0%)
3位:BMW 50,982台(97.1%)
4位:アウディ 26,473台(93.4%)
5位:MINI 25,984台(102.2%)
6位:ボルボ 17,392台(110.3%)
7位:ジープ 11,438台(113.2%)
8位:プジョー 9,881台(119.9%)
9位:ルノー 7,252台(101.9%)
10位:ポルシェ 7,166台(103.5%)
11位:フィアット 6,013台(92.2%)
12位:ランドローバー 3,964台(110.2%)
13位:シトロエン 3,560台(112.9%)
14位:ジャガー 3,260台(124.7%)
15位:アルファロメオ 2,510台(136.6%)
16位:スマート 2,465台(53.1%)
17位:アバルト 2,352台(102.9%)
18位:マセラティ 1,453台(79.7%)
19位:フェラーリ 767台(99.0%)
20位:シボレー 750台(114.7%)
※( )内は対前年比
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