昔のクルマの運転を手伝う「助手」ではない!
前席の運転席でないほうを、なにも考えずに助手席と呼んでいるけど、よく考えると変な言葉だ。助手が座る席であり、そもそもなんの助手が座るのか? パッと思いつくのが、昔のクルマは運転するのが大変で、運転手をアシストする人が横に乗っていたのだろうということ。
正しいように思えるけど、クルマは発明された当時からひとりで運転ができた。そもそも創成期のクルマは2シーターも多くて、運転手と助手が乗ってしまったら満席になってしまうわけで、これでは使い勝手は悪かった。
ただ、1920年前後にヨーロッパで行なわれていた都市間レースの写真を見ると、ふたり乗っているクルマばかりだ。これが助手のように思えるけど、じつは機関士。
今のようにイージードライブの時代ではなかったので、運転手は運転に専念。走行中のクルマ状態は機関士が見て、なにかトラブルがあれば対処するために乗っていたので、助手とは少し違う役割だった。
助手席は英語を訳したのではなく日本で生まれた言葉
じつは助手席という言葉は日本で生まれたとされる。あまり想像できないかもしれないけど、大正から昭和初期にはけっこうな数のクルマが日本にはあったし、タクシーも多かったのだ。たとえばタクシーは円タクと呼ばれて、1円で東京なら都内のどこでもいけたという、意外に気軽な乗りものだった。
タクシーに使われていた車両は、輸入車もしくはアメリカ車の国内生産(フォードやGMは日本に工場があった)モノがほとんど。これらは当然のことながら、当時の日本人にとってはサイズが大きくて、乗り降りするのもひと苦労。そこで乗り降りをアシストするために、運転手の横に乗っていたのが助手というわけなのだ。
ちなみに助手席は英語にすると、後席と同じくパッセンジャーシート(搭乗者席)。この点からも助手席は日本発祥ということがわかる。アシストマンシートなどと勝手に訳してもまったく通じないので悪しからず。
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