現役デザイナーからも尊敬される才能の持ち主
マルチェロ・ガンディーニ。スーパーカー世代であれば、この名前を聞いただけで、キュン死もしくは悶死だろう。天才、そして奇才とも呼ばれ、一般的なカースタイリングとは一線を画すデザインが特徴で、今でもファンは多い。
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また現役のデザイナーに聞いても、ガンディーニが一番好きという声は多い。ちなみにベルトーネのチーフデザイナーを務めたあとに独立しているが、ベルトーネ時代から個性を全開にしすぎて、ベルトーネとはいえ、ガンディーニ丸出しだった。今回は、どれも甲乙つけがたいが、ガンディーニデザインのクルマを5つほどピックアップしてみた。
(1)ランボルギーニ・カウンタック
これはもう説明の必要もないほどの名車だけに、もちろん1位。デザイン的には、くさび形のシルエットをベースにしつつ、エアスクープなどは四角として、対比的な要素を取り込むという、ガンディーニデザインの特徴が炸裂している。
(2)ランボルギーニ・ミウラ
天才とはいえ、前衛的なデザインばかりじゃない? なんて思っていたスーパーカーブーム渦中のちびっ子も腰を抜かした流麗なデザイン。上品で、面の質感で作り上げるというのも、やろうと思えばできるんだと思い知らされた。やっぱり天才なんだと納得させられた1台。
最高傑作との呼び声もあるランチア・ストラトス
(3)ランチア・ストラトス
1から3はもう優劣つけられないというのが正直なところ。これまたスーパーカー世代ならよだれもの。ホイールベースとトレッドが非常に近いサイズという、クルマ作りの文法としても異質だが、そこに載せられた宇宙船のようなボディ。すべてひっくるめてガンディーニが描き出したものである。当時のデザイナーは今のようにただ絵を描くのではなく、技術的なセンスも持ち合わせていた人が多かった。このストラトスのプロトタイプとして、有名なストラトス・ゼロがあるが、こちらはさらに常人には理解できないスタイルやディテールで仕上げられている。
(4)シトロエンBX
シェイプしたボディと四角をあえて採り入れたディテール。そう、手法はカウンタックとまったく同じなのだ。これに気が付いた当時のクルマ好き狂喜乱舞。実際、フランス車として異例なぐらい売れた。
当時はガンダムデザインなんて呼ばれたが、それこそがガンディーニデザインの真骨頂。日本車の安っぽい凹凸ばかりのガンダムデザインではなく、ガンディーニは真の意味でのガンダムデザインといっていいだろう。
(5)ルノー・サンク
今のルーテシアのご先祖様。シュペールサンクと呼ばれた、2代目サンクも担当している。コンパクトカーで、どう世界観を作りあげるのか興味津々だったが、採った手法が凄い。台形がモチーフなのだ。しかもただそれだけ。
ガンディーニデザインの特徴のひとつである凹凸などは一切なし。せいぜいヘッドライトが四角なぐらいで、あとは台形のみ。それで天才的なデザインにまとめているのだから、凄いの一言だ。
そのほか、カウンタック時代のランボルギーニは多く手がけているし、スーパーカー世代なら心に残るフィアットのX1/9やアルファロメオのモントリオールなども担当。あまりに天才&奇才すぎたのか、1990年代以降はあまり活躍せず、商用車や電車のデザインなどをしていた。
また日本車を手がけたことがない(公式には)のも、その飛び抜けた才能ゆえか。受け皿が限られてしまうのは事実だろう。手堅いなかで個性を出すジウジアーロやピニンファリーナとはまったく異なったデザイナー、それがガンディーニだ。
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