マイナーだがチャレンジングなコンセプトが光る受賞車
今年の第37回・日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)はスバル・インプレッサスポーツ/インプレッサG4の受賞で幕を閉じた。すでに今回で37回目となるカー・オブ・ザ・イヤーの歴史を振り返り、現在ではマイナーとなってしまったクルマに再度スポットライトを当ててみたい。
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第3回受賞車 マツダ・カペラ/日本フォード・テルスター(1982-1983)
それまでの後輪駆動から、時代の流れに則って前輪駆動車へと変貌を遂げた4代目カペラ。アラン・ドロンがイメージキャラクターだったと言えば少しは思い出してもらえるだろうか。海外からの評価も高く、1年目の生産台数は30万台を超えたと言われている。そのカペラの兄弟車となったのが、日本フォードで販売されていたテルスターだった。当初はカペラに存在しない5ドアハッチバックボディ(のちにカペラにも追加される)を持ち、カペラとの違いを明確に打ち出していた。
第7回受賞車 日産・パルサー/エクサ/ラングレー/リベルタビラ(1986-1987)
日産初の前輪駆動車であるチェリーの流れを組むのが、パルサー兄弟。3代目となるN13系は、パルサー/ラングレー/リベルタビラと販売店によって名前が違うだけで大きな違いはないが、それまでパルサーエクサとしてパルサーの派生車種だったものが、エクサへと独立。カリフォルニアのデザインスタジオが手掛けたボディは、リヤセクションがクーペスタイルとワゴンスタイルのキャノピーの2種類から選ぶことができた。しかし、日本の法規でリヤセクションの着せ替えがNGとなり、それぞれ別車種として販売されていた。
意欲的なパッケージングのスモールカーも!
第17回受賞車 三菱・ギャラン/レグナム(1996-1997)
1996年に登場した8代目となるギャランと、そのステーションワゴン版となるレグナムには、世界で初めて筒内直噴ガソリンエンジンのGDIエンジンを搭載したことが話題を集めた。ほかにもAYC(左右駆動力移動システム)やASC(4輪制動力制御システム)を組み合わせたフルタイム4WDを採用している。トップグレードの「VR-4」にはV6 2.5リッター・インタークーラー付ツインターボエンジンの6A13型エンジンを搭載するなど、当時の三菱自動車の勢いが感じられるモデルであった。
第29回受賞車 トヨタiQ(2008-2009)
軽乗用車よりも短い全長を持ちながら、低価格コンパクトとは一線を画すプレミアムな雰囲気を持たせたiQ。一般発売前にも関わらずカー・オブ・ザ・イヤーを受賞したクルマは現在のところiQ のみとなっている。当初は1リッター3気筒エンジンとCVTの組み合わせのみだったが、のちに1.3リッター4気筒エンジンや6速MTも追加されている。また、イギリスの高級車ブランド、アストンマーティンから発売されていたシグネットのベースにもなっていた。
2008年の登場以来、商品改良を繰り返しながら生産が続けられてきたが、2015年末に生産を終了した。
(文:小鮒康一)
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